新人の育て方 ── 最初の 3 回で 教える事は 4 つだけです
一度に教えると 何も残りません。1回目・2回目・3回目で何を渡すか、教える人を1人に決める理由、できていない事を責めない見方、3か月で見る指標。順番つき。
初日に 全部 教えて、翌週には 何も 残っていません。
新しい方が 覚えられないのではありません。 一度に 渡しすぎているだけです。
この頁では 一 3 回に 分ける/二 教える人を 1 人に/三 3 か月で 何を見るか の順で、そのまま使える形に します。
まず結論(急ぎの方へ)
一 最初の 3 回で 教えるのは 4 つだけ(安全・段取り・お金・聞く先)
二 それ以外は 教えない。4 回目以降に 回す
三 教える人を 1 人に 決める(全員で見る = 誰も見ていない)
四 できていない事を 責めない。できる形に なっていないと 考える
五 3 か月で 見るのは 出勤の続き方。技術ではありません
⚠️ **二 が 守れません。**現場は 親切なので、その場で 気づいた事を 足します。 ⇒ 足した分だけ、最初の 4 つが 薄まります。
一 最初の 3 回で 渡す 4 つ
1-1 一 …安全
帰り方(送りの手配・終わりの刻)
困った時に すぐ 呼ぶ相手
やらなくてよい事(断ってよい事)
⚠️ 三つ目が いちばん 抜けます。 「断ってよい」と 伝えていないと、断れずに 続けて、辞めます。
1-2 二 …段取り
入ってから 出るまでの 流れ(何時に 何をするか)
自分の物を どこに 置くか
⇒ 流れが 分からない時間が、新しい方には いちばん 辛い時間です。
1-3 三 …お金
いつ 払われるか
何が 引かれるか
⚠️ 引かれる物を 後から 知ると、それだけで 来なくなります。 ⇒ 金額の多寡ではなく、聞いていなかった事が 効きます。
1-4 四 …聞く先
誰に 聞けばよいか(1 人 決める)
その人が 居ない日は 誰か
⇒ これが 決まっていないと、分からない事が そのまま 溜まります。
二 3 回に 分ける
2-1 回ごとの 中身
| 回 | 渡す物 | 渡さない物 |
|---|---|---|
| 1 回目 | 安全・段取り・聞く先 | 技術の細かい話 |
| 2 回目 | お金・1 回目の 復習 | 例外の扱い |
| 3 回目 | 分からなかった事を 聞く | 新しい事 |
⚠️ 3 回目に 新しい事を 足さないでください。 ⇒ 3 回目は 溜まった疑問を 出す回です。ここで 出ない疑問は、 そのまま 辞める理由になります。
2-2 1 回目に 詰め込まない
初日に 渡す物が 多いほど、翌週の 記憶は 少なくなります
⇒ **1 回目は 3 つまで。**お金の話も 2 回目で 間に合います。
2-3 4 回目以降
技術の細かい話 / 例外の扱い / 応用
⇒ 最初の 3 回を 終えてから。 ⚠️ 順を 飛ばすと、基本が 抜けたまま 応用だけ 覚えます。
三 教える人を 1 人に
3-1 全員で見る = 誰も見ていない
その日 手が空いている人が 教える形
⇒ 人によって 言う事が 違う
⇒ ⇒ 新しい方は どちらを 信じてよいか 分からない
⚠️ 食い違いは 覚える気を 削ぎます。
3-2 決め方
一 3 回とも 同じ人が 見る(店長でなくてよい)
二 その人が 居ない日は 3 回目を ずらす
三 教える人には それが 仕事だと 伝える(片手間に させない)
⇒ 三 が 抜けると、忙しい日に 教える手が 消えます。
3-3 教える人の 選び方
いちばん 上手い人 ではなく
【できない時の事を 覚えている人】
⚠️ 上手すぎる人は、なぜ できないかが 分かりません。 ⇒ 「そのくらい できるはず」で 進めてしまいます。
四 できていない時の 見方
4-1 責める前に 3 つ 見る
一 伝えたか(伝えたつもりでは ないか)
二 伝わる形だったか(一度に 5 つ 渡していないか)
三 やれる形だったか(物・刻・人が 揃っていたか)
⇒ 三つとも こちらの側です。
4-2 同じ事が 3 人で 起きたら
それは その人の話では ありません
⇒ 教え方の側の 話です
⚠️ 3 人目で 気づけるかどうかが 分かれ目です。 ⇒ 1 人目・2 人目を「その人の問題」で 片付けると、4 人目でも 起きます。
4-3 記録に 残す
何回目に 何を 渡したか(1 行)
⇒ 残していないと、**「教えたはず」と「聞いていない」**が ぶつかります。 ⚠️ そして その場に 居た人は たいてい 辞めています。
五 3 か月で 何を見るか
5-1 見るのは 出勤の続き方
技術は 3 か月では 分かりません
出勤が 続いているか は 分かります
| 見る物 | 何が分かるか |
|---|---|
| 2 回目の出勤までの 日数 | 初回の体験(空くほど 来なくなります) |
| 1 か月目の 出勤回数 | 段取りが 合っているか |
| 3 か月目の 在籍 | 育て方が 効いたか |
5-2 2 回目までの 日数が いちばん 効く
3 日を 超えると 来なくなる見込みが 上がります
⇒ 帰り際に 次の日を 仮でも 入れる。 詳しくは 体験の子が そのまま 消える に 書いております。
5-3 辞めた方に 1 問だけ 聞く
「何が 分からないままでしたか」
⇒ 理由を 聞くより、分からなかった事を 聞く方が 答えが 返ります。 ⚠️ 理由を 聞くと「合いませんでした」で 終わります。
六 見ておく 3 つ
一 2 回目の出勤までの 日数(人ごと・中央値) 二 3 か月後の 在籍率(入った月ごとに 並べる) 三 同じ躓きが 何人で 起きたか …3 人 揃ったら 教え方の側
⇒ 二 を 月ごとに 並べると、教え方を 変えた月が 分かります。
七 刻の話は 別に 在ります
この頁は 何を 渡すかの話でございます。 いつ 手を打つかは 別の頁に 分けてございます。
| 問い | どちらの頁か |
|---|---|
| 何を 教えるか(4 つ・3 回に分ける) | この頁 |
| いつ 手を打つか(初日 2 時間・7 日目・3 週目) | 新人が 3 週間で 辞める |
| 体験から 本入店までの 歩留まり | 体験入店から本入店までの歩留まり |
⚠️ 重なるのは「教える人を 1 人に決める」の 1 点だけでございます。 これは どちらの頁でも 落とせない所ゆえ、両方に 置いております。
八 渡す順を 間違えない
4 つには 順がございます。入れ替えると 効きません。
一 安全 …これだけは 初回に 全部
二 段取り …2 回目
三 お金 …2 回目か 3 回目
四 聞く先 …初回に 名指しで
⚠️ 四 を 初回に 渡さないと、一〜三 が 届きません。 訊けない方は 分からないまま 動かれます。
8-1 なぜ 安全が 先か
覚え違いの 値段が いちばん 高い
⇒ 段取りの覚え違いは 直せます。⚠️ 安全の覚え違いは 直す機会が 無い事がございます。
8-2 お金の話を 後にしない
後回しにする ⇒ 初めての給与で 食い違う ⇒ そこで 辞められる
⇒ ⚠️ 「聞きにくい事」ほど こちらから 先に 出してください。 ⇒ ⇒ 聞きにくいまま 3 週間 経つと、確かめずに 決められます。
九 教える人の 負担を 見る
教える役を 1 人に決めると、その方に 負担が 寄ります。
一 その方の 指名が 減っていないか
二 同じ方に 続けて 付けていないか
⚠️ 一 を 見ていない店が 多うございます。 ⇒ 教える人が 損をする形になると、次から 誰も 引き受けません。
9-1 手当ての 形
一 教えた回数を 記録に 残す
二 減った分を どう 見るかを 決めておく
⇒ ⚠️ 一 が 無いと 二 が できません。 「よくやってくれている」だけでは、次の月には 忘れられます。
9-2 教える人を 増やす順
一 まず 1 人で 型を 作る
二 その型を 2 人目へ 渡す
三 2 人目が 教えられたら 3 人目
⇒ ⚠️ 最初から 全員でやると、型が できません。 ⇒ ⇒ 型の無いまま 増やすと、教わる中身が 人によって 変わります。
十 記録に 何を残すか
新人の話は 記憶で 持たれている事が ほとんどでございます。
残す …何回目か / 誰が 教えたか / 何を 渡したか / 次に 何を渡すか
残さない …出来不出来の 評価
⚠️ 評価を 残すと、次に 教える方が 先入観を 持たれます。 ⇒ 渡した物だけを 残してください。
10-1 「次に 何を渡すか」が 効く
これが 在る …次の方が すぐ 続けられます
これが 無い …次の方が 一から 訊き直します
⇒ ⚠️ 訊き直されると、新人の方は 「前に言いました」と 思われます。 ⇒ ⇒ それが 続くと、訊かれても 短く 答えるようになられます。
10-2 日報との 分け方
日報 …その夜 全体の話
新人の記録 …その方 1 人の 続きの話
⇒ 混ぜると どちらも 読みにくくなります ⇒ 日報は 5 分で 終わる形にする
十一 3 か月 続いた後
3 か月 続かれた方は、教える側の 候補でございます。
一 いちばん 新人の気持ちを 覚えておられます
二 何が 分かりにくかったかを 言えます
⇒ ⚠️ 3 か月目に 一度 伺ってください。 半年 経つと、分からなかった事を 忘れられます。
11-1 伺う 1 問
「入られた頃、いちばん 分かりにくかったのは 何でしたか」
⇒ これだけで 型の穴が 出ます。 ⚠️ 何人かに 同じ問いを 出して、同じ答えが 2 度 出たら 型の穴でございます。
十二 1 か月で 揃える 手順
第一週 …渡す 4 つを 書き出す(在る物を 書くだけ。作らない)
第二週 …3 回に 分ける
第三週 …教える役を 1 人 決める
第四週 …2 回目までの 日数を 数え始める
⚠️ 第一週で 新しく 作らないでください。 いま 実際に 教えておられる事を 書き出すだけで 足ります。 ⇒ ⇒ 作った物は 使われません。在る物を 揃える方が 続きます。
よくある問い
Q. 4 つでは 少なくありませんか。 ⇒ 少のうございます。⚠️ ただし 最初の 3 回の話でございます。 4 回目以降で いくらでも 足していただけます。
Q. 教える人を 1 人にすると、その方が 休まれた時は。 ⇒ 2 人目を 育てる順を 十分の二に 書いております。 ⚠️ 休まれる度に 別の方が 教える形が、いちばん 良くございません。
Q. できていない事を どう 伝えれば。 ⇒ 責める前に 3 つ 見てください(渡したか・順は 合っていたか・訊ける相手が 居たか)。 ⚠️ 3 人で 同じ事が 起きたら、渡し方の話でございます。
Q. 辞められた時に 聞くべきでしょうか。 ⇒ 1 問だけ 伺ってください。⚠️ 長く伺うと 答えていただけません。
Q. どこから 手を付ければ よろしいでしょうか。 ⇒ 教える役を 1 人 決める事でございます。 4 つの中身より 先に 効きます。
辞める合図は 先に 出ます
育て方を 揃えても、離れる方は 出られます。
売上に 出るより 先に 出勤と 様子に 出ます
⚠️ 新人の方は この合図が 出る前に 辞められる事がございます。 ⇒ ⇒ ですので 新人の方だけは 2 回目までの日数で 見てください。
記録が残る所に置く
上の 3 つは、出勤が 人に 紐づいて 残っていないと 出せません。
体験の日が 記録に 残らない
⇒ 2 回目までの 日数が 出せない
⇒ ⇒ いちばん 効く所が 見えない
tasteck では 体験も 出勤の記録として 残り、次の予定と 並べて 見えます。 誰が 何回 出たかも 人ごとに 出ます。
⚠️ ただし ツールは 最後です。まず 最初の 3 回で 渡す物を 4 つに 絞ってください。 増やすのは いつでも できます。
続けて 読む
覚えられないのではありません。一度に 渡しすぎているだけです。