求人媒体の費用対効果 ── 応募数で選ぶと いちばん高い媒体を 選びます
応募は多いのに 誰も残らない媒体が在ります。応募単価ではなく 定着単価で見る方法、媒体ごとに何を数えるか、3か月後に効いてくる指標。算定式と落とし穴つき。
「A 社は 応募が 月 40 件 来ます。B 社は 8 件です」
それだけで A 社を 選ぶと、たいてい 高くつきます。
応募は はじめの数字に すぎません。残った人の数で 割り直すと、順位が 入れ替わります。
この頁では 一 何を数えるか/二 段ごとに 落ちる所/三 毎月どこから取るか の順で、そのまま使える形に します。
まず結論(急ぎの方へ)
一 応募単価では 選ばない。3 か月 残った人で 割り直す
二 段を 5 つに 分けて 数える(応募 → 連絡がつく → 面接 → 体験 → 定着)
三 媒体ごとに 落ちる段が 違う。どこで落ちるかが 媒体の性格
四 判断できるまで 3 か月かかる。1 か月で 切り替えない
五 応募が 多い媒体ほど 連絡がつかない率が 高い事が よく在る
⚠️ 五 が いちばんの 落とし穴です。 応募 40 件のうち 連絡がつくのが 12 件なら、実質は 12 件の媒体です。
一 何を数えるか
1-1 段は 5 つ
一 応募 …媒体から 来た数
二 連絡がついた …こちらから かけて 話せた数
三 面接に来た …実際に 来られた数
四 体験に来た …初日に 入った数
五 定着した …3 か月後に 在籍している数
⇒ **媒体の実力は 五 に 出ます。**一 は 入りの 広さに すぎません。
1-2 4 つの単価
| 単価 | 式 | 何が分かるか |
|---|---|---|
| 応募単価 | 費用 ÷ 応募 | 媒体の 見かけの安さ |
| 面接単価 | 費用 ÷ 面接に来た数 | 連絡の つきやすさ込み |
| 体験単価 | 費用 ÷ 体験に来た数 | 実際に 動いた数 |
| 定着単価 | 費用 ÷ 3 か月 残った数 | 本当の 費用対効果 |
⚠️ 選ぶ時に 見るのは いちばん下です。 上の 3 つは 途中経過で、媒体を選ぶ根拠には なりません。
1-3 順位が 入れ替わる 例
(丸めた例です)
| 媒体 | 費用 | 応募 | 応募単価 | 定着 | 定着単価 |
|---|---|---|---|---|---|
| A 社 | 20 万 | 40 件 | 5,000 円 | 1 名 | 20 万円 |
| B 社 | 12 万 | 8 件 | 15,000 円 | 3 名 | 4 万円 |
⇒ 応募単価では A が 3 倍 安く、定着単価では B が 5 倍 安い。 ⚠️ 応募だけを 見ていると、5 倍 高い方を 選び続けます。
二 段ごとに 落ちる所
2-1 一 → 二(連絡がつかない)
いちばん 大きく落ちる段です。
落ちる原因
応募の 敷居が 低すぎる(とりあえず 押せる形)
こちらの 連絡が 遅い(数時間で 別の店に 決まります)
かける刻が 合っていない
⚠️ **応募が 多い媒体ほど ここで 落ちます。**敷居が 低いためです。 ⇒ 媒体が悪いのではなく、そういう性格という事です。
動くところ
一 応募から 連絡までの 時間を 測る(何時間か)
二 かける刻を 変えて 2 週 比べる
⇒ 一 を 測っていない店が ほとんどです。ここだけで 大きく 変わります。
2-2 二 → 三(面接に来ない)
落ちる原因
場所・条件が 事前に 伝わっていない
日程が 先すぎる(3 日後だと 別の店に 行かれます)
⇒ 当日か 翌日に できる形に しておくと ここが 詰まりません。
2-3 三 → 四(体験に来ない)
落ちる原因
面接で 条件が 変わった(媒体の記載と 違う)
次に 何をすればよいか 決まっていない
⚠️ 記載と 違うが いちばん 効きます。 媒体の 文面は こちらが 書いた約束です。
2-4 四 → 五(定着しない)
落ちる原因
初日の 段取り(何をすればよいか 分からない時間が 長い)
2 回目の日が 決まっていない
聞ける人が 決まっていない
⇒ この段は **媒体の問題では ありません。**店の側です。 ⚠️ ただし 媒体ごとに 定着率が 違うのも 事実です。 集まる方の 層が 違うためで、それも 媒体の性格として 数えます。
三 媒体ごとに 何が違うか
媒体は「良い・悪い」ではなく「どの段が 強いか」で 分かれます。
| 型 | 応募 | 連絡がつく率 | 定着率 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|---|
| 大量応募型 | 多い | 低い | 低い | 数を回せる体制が在る店 |
| 少数精鋭型 | 少ない | 高い | 高い | 手が足りない店 |
| 紹介・人づて | 極少 | 極高 | 極高 | いちばん安い。増やせないのが 難点 |
⚠️ 大量応募型が 悪いのでは ありません。 連絡を すぐ返せる体制が 在るかで 向き不向きが 決まります。 ⇒ 体制が 無いのに 大量応募型を 使うと、費用が そのまま 消えます。
3-1 紹介を 数に 入れる
紹介・人づては 費用が ほぼ 0 で 定着が いちばん 高い
⇒ にもかかわらず 数えていない店が 多い。 ⚠️ 数えていないと、紹介を増やす手が 打たれません。
紹介した人に 何かを 返す仕組みが 在るか
誰の紹介かを 記録しているか
四 判断の 刻
4-1 3 か月 待つ
定着は 3 か月後にしか 分かりません
⇒ 1 か月で 切り替えると、いちばん良い媒体を 途中で 切ります
⚠️ 応募が 少ないという理由で 1 か月で 止めた媒体が、 実は 定着単価で いちばん 安かった、という形は よく在ります。
4-2 途中で 見る数字
3 か月 待つ間、代わりに 見るのは これです。
連絡がついた率(当月で 出ます)
面接に来た率(当月で 出ます)
⇒ この 2 つが 低い媒体は、3 か月後も たいてい 悪いです。 ⚠️ ただし 切るのは 3 か月後に してください。
4-3 季節を 揃える
2 月と 8 月では 応募数が 大きく 違います
⇒ 媒体どうしを 比べる時は【同じ月に 走らせた分】で
五 算定式(そのまま 使えます)
応募単価 = 媒体費用 ÷ 応募数
面接単価 = 媒体費用 ÷ 面接に来た数
体験単価 = 媒体費用 ÷ 体験に来た数
定着単価 = 媒体費用 ÷ 3 か月後に 在籍している数 ← 選ぶ時は これ
連絡がついた率 = 連絡がついた数 ÷ 応募数
面接に来た率 = 面接に来た数 ÷ 連絡がついた数
体験に来た率 = 体験に来た数 ÷ 面接に来た数
定着率 = 3 か月後に 在籍 ÷ 体験に来た数
応募から 連絡までの 時間(中央値)
⚠️ ここが 数時間を 超えると 一 → 二 が 大きく落ちます
1 人あたりの 総費用 = 媒体費用 ÷ 3 か月後に 在籍している数
= 定着単価。会議では この数字だけで 足ります
六 落とし穴 4 つ
6-1 媒体をまたいだ 応募を 二重に 数える
同じ方が 2 つの媒体から 応募される事が 在ります。 ⇒ 電話番号で 突き合わせると 消えます。
6-2 紹介を「媒体なし」で 落とす
⇒ 紹介も 1 つの媒体として 数えてください。 費用 0 で 定着が 高い = いちばん強い媒体です。
6-3 定着の 定義が 揃っていない
3 か月 在籍 / 3 か月 出勤が在る / 3 か月目も 週 1 回以上
⇒ どれでも よいのですが、決めて 書いてください。 ⚠️ 「在籍」だけだと、出ていない人が 定着に 入ります。
6-4 費用に 手間を 入れていない
媒体費用 だけでなく
面接に かかった時間
体験の 段取りに かかった時間
⇒ 大量応募型は 費用が 安く 手間が 高い。 ⚠️ 手間を 入れないと、大量応募型が 実際より 安く 見えます。
七 見ておく 5 つ
一 定着単価(媒体ごと・3 か月遅れで) 二 連絡がついた率(媒体ごと・当月で 出ます) 三 応募から 連絡までの 時間(中央値) 四 紹介の 件数と 定着率 …費用 0 の 媒体として 五 段ごとの 落ち方(5 段のうち どこで 落ちているか)
⇒ 五 を 見ると、媒体を 変えるべきか 店の側を 変えるべきかが 分かれます。 四 → 五 で 落ちているなら、媒体を 変えても 直りません。
記録が残る所に置く
上の 5 つは、応募が どの媒体から 来たかを 人に 紐づけて 残していないと 出せません。
応募の記録が 個人の連絡先や 手書きに 散っていると、
3 か月後に 残っている人が どの媒体から 来たか 分からない
⇒ 定着単価が 出せない
⇒ ⇒ 応募数で 選ぶしか なくなる
⚠️ これが 冒頭の「5 倍 高い方を 選び続ける」形の 正体です。
tasteck では 求人媒体を 受注や 出勤の記録と 同じ所で 集計でき、 媒体ごとの 人数を 期間で 出せます。
⚠️ ただし ツールは 最後です。まず 応募の 1 行に【媒体名】を 必ず 書いてください。 それだけで 3 か月後に 定着単価が 出せます。
応募数は はじめの広さです。費用対効果は 終わりで 決まります。