秘密を守る決まりは、書いた日ではなく 辞めた日に効きます
名簿・連絡先・お客様の好み。これらが持ち出されるのは、辞める日か、その少し前です。書面を交わしているだけの店と、実際に持ち出せない形にしている店では、辞めた後に残るものが違います。運用として何を絞るかを整理しました。
「秘密保持の書面は、入店の日に交わしています」
交わしていても、持ち出せる形なら持ち出されます。
書面は、持ち出された後に使う物です。持ち出させない形は、書面ではなく運用で作ります。
⚠️ この記事は 運用の絞り方だけを扱います。書面の中身・法的な効き方は 顧問の先生にご確認いただく所です。ここでは触れません。
要点
- 書面は 持ち出された後に使う物。持ち出させない形は別に要る
- 持ち出されるのは 3 つ …連絡先 / 好み / 売上
- 絞るのは「見られる範囲」と「持ち出せる形」の 2 つ
- 辞める少し前に動きが出る。辞めた日では遅い
- 数えるのは「誰が 何を 見たか」
1 行で言うと
| 持ち出される物 | どこから | 絞り方 |
|---|---|---|
| お客様の連絡先 | 画面 / 台帳 / 個人の端末 | 見える範囲を 担当だけに |
| 好み・履歴 | ゲストノート | 書き出せない形に |
| 売上の数 | 精算の画面 | 本人の分だけ 見える形に |
1 行目が、いちばん持ち出されます。
なぜ 書面だけでは 足りないか
使うのは 事が起きた後
書面 …持ち出された後に「約束と違う」と 言う物
運用 …そもそも 持ち出せない形
⚠️ **持ち出された後に取り戻すことは、ほぼできません。**連絡先は、写した時点で相手の手元に在ります。
⇒ 書面をやめる話ではありません。書面は要ります。ただしそれだけでは、何も止まりません。
一 見える範囲を 絞る
🔴 全員が 全部の お客様を 見られる
⭕ 担当している お客様だけ 見える
⚠️ **「見られた方が便利」という声が必ず出ます。**その通りです。⇒ 便利さと、辞めた日の損を並べて決めます。
絞ると 困る場面を 先に潰す
一 担当が 休んだ日に 別の人が 受ける ⇒ 責任者が 一時的に 開ける形
二 引き継ぎの時 ⇒ 引き継ぎの 手順で 開ける
**この 2 つを用意しておけば、絞っても困りません。**用意せずに絞ると、現場が別の場所に控えを作ります。
⚠️ **現場が別の場所に控えを作った瞬間、絞った意味が消えます。**名簿が 3 箇所に割れる形は 顧客名簿は いま どこに 在るか に書きました。
二 持ち出せる形を 減らす
一 書き出し(CSV)が 誰でも できるか
二 画面を 写せるか
三 個人の 端末に 入っていないか
⚠️ **二は止められません。**画面は写せます。⇒ だから 一と三を絞ります。
書き出しは 責任者だけ
⭕ 書き出せるのは 責任者だけ。いつ・誰が 書き出したかが 残る
🔴 誰でも 書き出せる。記録も 残らない
**記録が残るだけで、書き出しの数が減ります。**見られていると分かるためです。
個人の端末に 入れない
担当の携帯にお客様の連絡先が入っている店は、その携帯ごと出ていきます。
同じ形の問題は 年齢確認は 見た目で 判じない と 動画を 載せる前に 決める 5 つ にも書きました。個人の端末に置いた物は、その人と一緒に出ていきます。
三 ゲストノートの 扱い
好みや履歴は、店の側の資産です。
⭕ 画面の 中だけで 読める
🔴 書き出して 印刷できる/持ち帰れる
⚠️ ゲストノートは、書いた本人が「自分が書いた物」と思いやすい所です。⇒ 入店の日に、誰の物かを言葉にしておきます。
書く欄を作っても埋まらない話は ゲストノートは 何を書けば 効くのか に書きました。埋まってから、誰の物かが問題になります。
NG の記録も同じ形です(NG を どう記録して どう共有するか)。
四 辞める 少し前に 出る
動きが出るのは、辞めた日ではありません。
辞める 2〜3 週間前
・普段 見ない お客様の 頁を 見る
・書き出しが 増える
・出勤が 減るのに 画面だけ 見ている
⚠️ 辞めた日に止めても、その頃には済んでいます。
⇒ 辞める前に出るサインは キャストが辞める 3 週間前に出るサイン に書きました。同じ時期に、画面の使い方にも出ます。
見る数
一 1 人あたり 1 日に 開いた お客様の 頁の 数
二 書き出しの 回数(誰が・いつ)
⚠️ **疑うために見るのではありません。**急に増えた人が居たら、辞めそうだと分かるという使い方です。
⇒ 引き止めるためにも使えます。担当が辞めた時、その指名は誰のものか に、引き継ぎで客が消える話を書きました。先に分かれば、引き継ぎが間に合います。
五 辞める日に 止める
一 画面(その日に 止める)
二 書き出しの 権限
三 連絡の 集まり から 外す
退店の日にやる 7 つは 退店の日に やる 7 つ にまとめました。止めるのは、その 2 つ目です。
⚠️ 「落ち着いてから」にすると、誰も止めません。
書面に 入れておく 3 つ(運用と 揃える)
一 何が 秘密に あたるか(お客様の 連絡先・好み・売上)
二 辞めた後も 続くこと
三 持ち出しが 分かった時、どうするか
⚠️ 三を書いていないと、分かった時に何もできません。⇒ ただし **中身は顧問の先生と決めます。**運用の側で決めるのは「誰が気づくか」「誰へ上げるか」だけです。
数えておく 3 つ
一 書き出しが 何回 在ったか(月ごと・人ごと)
二 個人の 端末に お客様の 連絡先が 入っている人の 数
三 辞めた後、連絡が 付かなくなった お客様の 数
⚠️ **三がいちばん効きます。**担当が辞めた月に、そのお客様が来なくなっているかどうか。数で出ます。
⇒ 出ているなら、一と二を絞る値打ちが在ります。出ていないなら、絞る手間の方が大きいかもしれません。数えてから決めます。
まとめ
- 書面は 持ち出された後に使う物。持ち出させない形は運用で作る
- 絞るのは 見える範囲と 書き出せる形の 2 つ
- **画面を写すのは止められない。**だから一と三を絞る
- **個人の端末に置かない。**その人と一緒に出ていく
- 動きは 辞める 2〜3 週間前に出る。辞めた日では遅い
- 辞めた後に来なくなったお客様の数を数えてから、絞る幅を決める
**書面を交わした日に安心して、辞めた日に気づく店がほとんどです。**気づく所を、2 週間 前へ動かします。