罰則の 上限を 決めていない店が、いちばん 高くつきます
罰則は金額より「いくらまでか」を決めていない所で揉めます。上限が無いと、その日の判断で額が変わり、人によって違う額を引くことになります。上限の置き方、当たる形の書き方、伝え方、記録と数え方を整理しました。
「今日の 遅刻、いくら 引きますか」
この問いが出る店は、上限を決めていません。
額が決まっていても、1 か月でいくらまでかを決めていないと、悪い月に手取りがほとんど残りません。そしてその月に辞めます。
⚠️ 罰則の上限・適法性そのものは 顧問の先生にご確認いただく所です。この記事は 運用の固め方だけを扱います。
要点
- 罰則で揉めるのは 額ではなく 1 か月の上限が無いこと
- 決めるのは 3 つ …何に当たるか / いくらか / 1 か月の上限
- 上限を置くと、引く側も引かれる側も楽になります
- 「決めた事を守らなかった時」と書くと、何にでも当たります
- 数えるのは件数ではなく、引いた人が 3 か月続いた割合
1 行で言うと
| 決める事 | 決めていないと |
|---|---|
| 何に当たるか | その場で 判ずる形に なる |
| いくらか | 人によって 違う額に なる |
| 1 か月の上限 | 悪い月に 辞める |
3 行目が、いちばん高くつきます。
一 なぜ 上限が 要るか
遅刻 3 回 + 当日の お休み 1 回 の 月
遅刻 ○円 × 3 + 欠勤 ○円 = 手取りの 半分
⚠️ **その月で辞めます。**引いた額は入りますが、翌月からの売上が消えます。
引いた額 …20,000 円
その人の 月の 粗利 …180,000 円
⇒ 1 か月で 元が 取れなくなる
⇒ 1 か月の上限を置くと、この形が止まります。
二 何に 当たるか ── 数で書ける物だけ
⭕ 遅刻(○分を 超えた時)
⭕ 当日の お休み
⭕ 無断の お休み
⭕ 備品を 壊した時(実費)
🔴 決めた事を 守らなかった時
⚠️ 最後の 1 つを書くと、何にでも当たります。⇒ その場の判断で引ける形になり、人によって違う額になります。
三 いくら 引くか
| 何が起きたか | よくある置き方 | 注意 |
|---|---|---|
| 遅刻 | ○分ごと ○円 | 1 回あたりの上限も 置く |
| 当日の お休み | 定額 ○円 | ― |
| 無断の お休み | 定額 ○円(いちばん高い) | ― |
⚠️ 遅刻を分ごとだけにすると、大幅に遅れた人は来なくなります。「もう行っても引かれるだけ」になるためです。
⇒ 1 回あたりの上限を置くと、遅れても来ます。来る方が、店にとって得です。
遅刻・当日欠勤そのものの扱いは 遅刻と当日欠勤を どう扱うか に書きました。
四 伝え方
⭕ 入店の 日に 書面で 渡す
🔴 引いた 月に 初めて 言う
⚠️ **引く前に、渡してあった書面と同じ額を引きます。**書面に無い額を引いた月に、話が始まります。
率と引かれる物を 1 通にまとめた形は バック率は 1 つの数ではない に置きました。**罰則は 4 層目(実費)**に入ります。
⚠️ 講習費と同じで、伝えた順番で揉め方が変わります(講習費を 引く時、揉めるのは 額ではなく 順番です)。
五 記録
いつ / どなたか / 何が 在ったか / いくら 引いたか / 誰が 決めたか
⚠️ 「誰が決めたか」が要ります。⇒ 人によって額が違う形になっていないかが、後から引けます。
記録の残し方は トラブルの記録が無い店は、相手の記録だけで語られます と同じ考えです。
六 引かない という選び方
**引かないと決めている店もあります。**それも 1 つの決めです。
引く …その月の 収入は 増える
引かない …続く人が 増える(かもしれない)
⇒ どちらが得かは、数えないと分かりません。
数えておく 3 つ
一 引いた 件数(月ごと)
二 引いた 額の 合計
三 引いた人が 3 か月 続いた 割合
⚠️ 三がいちばん効きます。
引いた人 …3 か月 続いた 割合 20%
引かなかった人 …3 か月 続いた 割合 55%
この差が出ているなら、引くのをやめた方が儲かります。⇒ 二(引いた額)より、辞めた人の粗利の方が大きいためです。
辞める前に出るサインは キャストが辞める 3 週間前に出るサイン に書きました。引いた月は、そのサインの起点になることがあります。
貼る 4 行
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お給料から 引かせて頂く物
一 遅刻 …○分を 超えた時 ○円(1 回 ○円まで)
二 当日の お休み …○円
三 無断の お休み …○円
四 1 か月の 上限 …○円
⇒ 書面に 無い額は 引きません。
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**四行目が効きます。**上限が書いてあると、悪い月でも残ります。
よくある詰まり所
「上限を 置くと 遅刻が 増える」
⚠️ 増えることがあります。⇒ ただし 辞める人が減るので、どちらが大きいかを数えます。
「人によって 事情が 違う」
事情で変えること自体は構いませんが、誰が決めるかを書いておきます。⇒ その場に居た人が決める形にすると、必ず割れます。
「引いた事を 本人が 覚えていない」
⇒ 五(記録)と、精算の画面で本人が内訳を見られる形が要ります。月末の問い合わせがそもそも立ちません。
精算の締めが延びる所は 精算の締めが 毎晩 30 分 延びる に書きました。
まとめ
- 罰則で揉めるのは 額ではなく 1 か月の上限が無いこと
- **上限を置く。**置かないと、悪い月に辞める
- **「決めた事を守らなかった時」と書かない。**何にでも当たる
- 遅刻は 1 回あたりの上限も置く。無いと、遅れた人が来なくなる
- 引く前に、渡してあった書面と同じ額を引く
- 引いた人が 3 か月続いた割合を数える。引かない方が儲かることがある
**引いた額は今月に入ります。**辞めた人の粗利は、来月から消えます。