講習費を 引く時、揉めるのは 額ではなく 順番です
講習費は「いくら引くか」より「いつ・何回・誰が決めたか」で揉めます。入店の日に言っていない、回数が決まっていない、受けた記録が無い。この 3 つが揃うと、辞める時に必ず話が出ます。引き方の設計、伝え方、記録の残し方まで整理しました。
「講習費として 初回のお給料から 20,000 円 引かせていただきます」
この 1 行を、いつ言いましたか。
入店の日に言ったなら、ほとんど揉めません。初回の給料を渡す日に言ったなら、**かなりの確率で揉めます。**額は同じです。違うのは順番だけです。
要点
- 講習費で揉めるのは 額ではなく、伝えた順番
- 決める事は 4 つ …いくら / 何回 / いつ引く / 受けたかを どう残すか
- 「受けた記録」が無いと、受けていないと言われた時に出すものが無い
- 分割で引く時は、辞めた時の残りをどうするかを先に決める
- 講習費は率の話ではなく、実費の扱い
1 行で言うと
| 決める事 | 決めていないと |
|---|---|
| いくら | 人によって 違うと 言われる |
| 何回ぶんか | 2 回目も 引かれるのかと 聞かれる |
| いつ 引くか | 初回の給料が 想定と 違って 揉める |
| 受けた記録 | 受けていないと 言われた時に 出す物が 無い |
4 行目が抜けている店が、いちばん多く見ます。
講習費は 率の話ではない
まずここを分けます。講習費は バック率の話ではなく、引くものの話です。
率で決まるもの …基本料金 / 指名料 / オプション
引かれるもの …送迎 / 講習 / 備品 / 罰則
⚠️ 「バック 60%」の説明の中で講習費に触れると、率の一部だと読まれます。⇒ 分けて書きます。
層を分ける考え方そのものは バック率は 1 つの数ではない にまとめました。講習費は **4 層目(実費)**に入ります。
一 いくら
額の根拠は 2 通りあります。
| 置き方 | 中身 | 説明しやすさ |
|---|---|---|
| かかった実費 | 講師の時給 × 時間 + 場所代 | 高い |
| 一律 | 誰でも 20,000 円 | 中 |
⚠️ 一律にすると、短い講習で辞めた人から「受けていない分も引かれた」と言われます。
⇒ 一律で置くなら、**「回数ではなく、入店時に一度だけ」**と先に言い切ります。中途半端に「講習 3 回ぶん」と言うと、2 回で辞めた人と揉めます。
二 何回ぶんか
⭕ 入店時に 1 度だけ(回数に よらない)
⭕ 1 回あたり ○円(受けた回数ぶん)
🔴 だいたい 3 回ぶん(回数が 実際と 合わない)
3 つ目を選んでいる店が多く、そこが揉め所です。
三 いつ 引くか
ここが本命です。
甲 初回の 給料から 全額
乙 初回から 分けて 数回で
丙 一定の 本数を こなしたら 引かない(実質 免除)
| キャストの負担 | 店の回収 | 辞め方への 効き | |
|---|---|---|---|
| 甲 全額 | 重い | 確実 | 初回の後に 辞めやすい |
| 乙 分割 | 軽い | 遅い | 途中で 辞めると 残る |
| 丙 免除 | 無い | しない | 続ける動機に なる |
⚠️ **甲は、初回の給料がいちばん薄くなる形です。**その日がキャストにとって最初の「数字を見る日」で、そこで想定と違うと、続きません。
⇒ 丙を採る店が増えています。「○本こなしたら講習費は頂きません」と先に言うと、辞めにくくなります。回収はしませんが、辞められるより安く済みます。
キャストが辞める前に出るサインは キャストが辞める 3 週間前に出るサイン に書きました。初回の給料日は、その最初の分かれ目になります。
分割で引く時に 先に決める 1 つ
途中で 辞めた時、残りを どうするか
⭕ 請求しない/⭕ 最終の給料から引く ── どちらでも構いませんが、書いていないと必ず揉めます。
四 受けたかを どう残すか
これが無いと、後から何も言えません。
いつ / 何の 講習を / 誰が 行い / 本人の 確認
⚠️ 本人の確認が要ります。「受けた」と店だけが記録していても、受けていないと言われたら水掛け論になります。
記録の残し方そのものは トラブルの記録が無い店は、相手の記録だけで語られます と同じ形です。講習も、記録が無い側が不利になります。
入店の日に渡す 4 行
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講習について
一 いくら …○円(入店時に 一度だけ/1 回あたり)
二 何回 …○回
三 いつ引くか …初回のお給料から(○回に 分けて)
四 途中で お辞めになった時 …残りは 頂きません
※ 受けていただいた記録は、そのつど ご確認いただきます
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**四行目が効きます。**ここが書いてあると、辞める時の話が短く済みます。
入店の日に渡すものは講習費だけではありません。率・引かれるもの・締めと支払日を 1 通にまとめた形は バック率は 1 つの数ではない に置きました。講習費はその 4 行目に入ります。
よくある詰まり所
「体験入店でも 講習費を 引くのか」
⚠️ **ここを決めていない店が多いです。**体験で終わった人から引くと、口コミに出ます。
⭕ 体験では 引かない(本入店から)
🔴 体験でも 引く(短い関わりで 悪い印象だけ 残る)
「他店で 経験が ある人にも 引くのか」
経験者に同じ講習は要りません。⇒ 短縮するか、額を分けるかを決めます。「経験者は半額」と書いてあるだけで、面接の時の説得力が変わります。
「講習を していないのに 引いている と言われた」
記録が無いと、これに答えられません。⇒ 四(受けた記録)が要る理由がここです。
「日払いの時は どう引くのか」
日払いを使っている店では、講習費を引くタイミングがさらに割れます。⇒ 日払いの分からは引かず、月締めの時にまとめるのがいちばん事故が少ない形です。
日払いそのものの設計は 日払いをやめられない店の共通点 に書きました。
数えておく 2 つ
一 講習費を 引いた人のうち、3 か月 続いた人の 割合
二 講習費を 免除した人のうち、3 か月 続いた人の 割合
⚠️ **二の方が高ければ、引くのをやめた方が儲かります。**回収した 20,000 円より、続いた人が生む額の方が大きいためです。
⇒ この 2 つを数えていない店が、「引くのが当たり前」のまま続けています。
まとめ
- 講習費で揉めるのは 額ではなく、伝えた順番
- 入店の日に言えば ほぼ揉めない。給料日に言うと 揉める
- 決める事は 4 つ …いくら / 何回 / いつ引く / 受けた記録
- 記録が無いと、受けていないと言われた時に出すものが無い
- 分割にするなら、辞めた時の残りを先に書く
- 引くのと免除するのと、どちらが続くかを数えてから決める
**講習費は、回収するための仕組みではありません。**入店の日の説明が足りているかを映す鏡です。