取引先が 一人に 付いている ── その人が 辞めた日に 何が 止まるか
清掃、リネン、送迎の委託、決済、仕組み。どれも【あの人が 話をつけている】状態で 回っており、番号も 経緯も その人の端末にしか ありません。辞めた日に 何が 止まるかと、移し方を 実務の順で 並べました。
清掃、リネン、送迎の委託、決済、使っている仕組み。**どれも「あの人が 話をつけている」**という状態で 回っています。
連絡先も、経緯も、値の決め方も、その人の端末と 頭の中に 在ります。その人が 辞めた日に、いくつ 止まるかを 数えた店は ほとんど ありません。
先に 要点だけ
- 取引先は 店に 付いているようで、実際は 人に 付いている
- 止まるのは 契約ではなく 連絡が 通る道
- 移すのに 要るのは 三つだけ(誰か / どこへ / 何を 決めたか)
なぜ 人に 付くのか
四つの筋が あり、どれも 悪意では ありません。
最初に 話をつけた人が そのまま 受け先に なるから
誰かが 一度 電話を 掛けた所から 始まります。相手も その人へ 掛け直すようになり、半年で それが 当たり前に なります。
⇒ 誰も 決めていません。最初の一本が 決めています。
相手の側も 個人へ 掛けるから
先方の担当も 人でございます。**話が 早い相手へ 掛けます。**店の代表の番号ではなく、いつも 出る人の端末へ 掛かるようになります。
決めた経緯が 残らないから
値をいくらに したか は 残っていても、**なぜ そうしたか が 残りません。**次の人は 数だけ 引き継ぎ、動かしてよいのか 分からないまま 使い続けます。
そして 続いている間は 誰も 困らないから
⚠️ ここが いちばん 大きい筋でございます。回っている間は 何の問題も 起きません。問題は 辞めた日に 一度だけ 起きます。
⇒ 鍵と金庫は 誰が持っているか ── 辞めた人の分を 数えていますか
辞めた日に 何が 止まるか
契約は 生きています。止まるのは 道の方です。
連絡が 通らなくなる
先方は その人の端末へ 掛け続けます。**出ないので 止まります。**店の側は「連絡が 来ない」と 思い、先方は「掛けたが 出ない」と 思っています。
⇒ 双方とも 相手が 悪いと 読みます。誰も 悪くないのに 止まります。
決めごとが 分からなくなる
「この時間帯は 追加を 取らない」「この分は 先方持ち」── **声で 決めた事が 全部 消えます。**次の請求で 初めて 食い違いが 出ます。
値が 動かせなくなる
なぜ その値なのかが 分からないと、**下げる交渉も 上がった時の押し返しも できません。**言われた額を そのまま 払う形に なります。
そして 急ぎの時に いちばん 効く
⚠️ 深夜に 車が 止まった、明日の分が 足りない ── **急ぎの時ほど「あの人に 訊けば」が 効いていました。**それが 無くなった日に、初めて どれだけ 頼っていたかが 分かります。
⇒ 送迎の途中で 事故が 起きた時 ── 最初の一時間に 誰が 何を するか
何を 移せばよいか
三つだけでございます。多くすると 作られません。
一 誰と 話しているか
**先方の 会社名ではなく、人の名と 番号。**会社の代表番号だけでは 通りません。実際に 話が 通じる人が 誰かを 書きます。
⇒ そして その人が 替わる事も 在るので、年に 一度 見ます。
二 どこへ 掛かってくるか
**店の側の 受け先が どこか。**個人の端末に 掛かっている状態なら、そこが 移す所でございます。
⚠️ 個人の端末を 変えるのは 相手の手も 要るので、替わる時に 一度 伝える形が 現実的です。
三 何を 決めたか
値、期間、含まれる物、含まれない物、そして **なぜ そうなったか。**四行で 足ります。
⇒ なぜ が いちばん 大事でございます。数だけ 残しても 次の人は 動かせません。
業種で 効く所が 違います
送迎を 委託している店
**いちばん 効きます。**深夜に 動く相手で、しかも 急ぎの連絡が 多うございます。
⇒ 委託先の 誰と 話しているか、夜間は どこへ 掛けるか ── この二つが 書いていない店では、事故の夜に 探すことに なります。
清掃・リネンを 頼んでいる店
止まっても 一晩は もちますが、**二晩 止まると 営業に 出ます。**しかも 気づくのが 開ける直前でございます。
求人の媒体
⇒ 担当が 替わると 掲載の条件が 変わっている事が あります。前の担当と 決めた分が 引き継がれていない形です。
⇒ 求人媒体は 応募数で 選ばれている ── 見るべきは 3 か月後に 残った人数
決済と 仕組みの相手
⚠️ **止まると その日の商いが 止まります。**しかも 復旧の連絡先が その人だけに 届く所に 在る事が よく あります。
⇒ ここだけは 店の側の受け先へ 移すのを 先に やります。
移す時の 順
一度に 全部は 動きません。効く順が あります。
一 止まると その日が 止まる相手から
決済、仕組み、送迎。一晩 待てない物から 先に 移します。
二 夜に 掛ける相手
深夜の連絡が 要る相手は、**日中の受け先だけ 書いても 足りません。**夜間の道を 別に 書きます。
三 値を 決めている相手
なぜ その値かを 聞き出せるのは、決めた本人が 居るうちでございます。辞めてからでは 誰も 知りません。
⇒ 辞める話が 出た時に、まず これを 訊きます。
四 残りは 年に 一度 まとめて
急がない相手は、年に 一度の見直しの時に 揃えれば 足ります。全部を 一度に やろうとすると 途中で 止まります。
記録に 何を 残すか
四つで 足ります。
相手の 人の名と 番号
会社名ではなく 人。通じる番号を 書きます。
店の側の 受け先
誰が 受けるか。個人の端末なら そう書いておくだけでも 違います。書いていないと、辞めた後に 探す所が 分かりません。
決めた中身と 日付
値、期間、含まれる物。日付が 無いと、いつの決めか 分からなくなります。
そして なぜ そうしたか
一行で 結構でございます。⇒ ここが 在るか 無いかで、次の人が 動かせるかどうかが 決まります。
一人に 付いていて よい物も 在る
全部を 移す要は ございません。移さない方が 早い物も あります。
交渉が 続いている相手
値の話が 進んでいる最中に 受け先を 替えると、**話が 最初へ 戻ります。**終わってから 移します。
⇒ ただし 終わったら 必ず 移すという所を 決めておかないと、そのまま 忘れます。
年に 一度しか 動かない相手
点検、更新、保険。**回数が 少ない物は、書いておくだけで 足ります。**受け先を 移す手間の方が 大きうございます。
相手が 個人の店の場合
先方も 一人でやっている所では、**人と人の付き合いの方が 早く 通ります。**ここを 会社どうしの形に すると、かえって 遅くなります。
⇒ その代わり その人が 辞めた時に 何が 起きるかを 書いておく必要が あります。
見分け方は 一つ
⭕ **「明日 その人が 居なくなったら 困るか」**だけでございます。困る物は 移す。困らない物は 書くだけ。
相手の側が 替わった時
こちらの話ばかり 書きましたが、替わるのは 先方の方が 多うございます。
気づくのが 遅れる
担当が 替わっても、たいてい 報せは 来ません。次に 何か 頼んだ時に 初めて 分かります。
⇒ しかも その時「前の担当と こう決めていた」が 通じません。
前の決めが 消える
⚠️ 声で 決めた事は **先方の側でも 引き継がれていません。**こちらに 書いた物が 在れば 示せますが、無ければ 一から でございます。
⇒ ⇒ 書いておく理由の 半分は、先方が 替わった時のためです。
年に 一度 こちらから 確かめる
「いま 担当は どなたでしょうか」の 一言。⇒ 年に 一度、まとめて 掛ければ 済みます。
替わった時に 決めを 送り直す
⭕ 前の担当と 決めた事を 一度 送るだけで、揉め事の大半が 消えます。相手も 助かります。
辞める話が 出てから の 二週間
平時に 揃えるのが 本筋ですが、辞める話が 出た後でも 拾える物が あります。順に 書いておきます。
一日目 …その人が 話している先を 挙げてもらう
責める形に せず、**一覧を 一緒に 作ります。**本人しか 知らないので、本人に 出してもらうほか ありません。
⇒ この時 **「なぜ その値か」を 一件ずつ 訊きます。**後からでは 誰も 知りません。
一週目 …先方へ 一度 挨拶を 通す
替わる旨を こちらから 伝えます。辞める本人と 一緒に 一度 話すのが いちばん 通ります。
⇒ 黙って 替わると、先方は しばらく 前の人へ 掛け続けます。
二週目 …受け先を 実際に 動かす
番号、届く先、請求の宛先。実際に 動かして、届いた事を 見ます。「変えました」と「変わりました」は 別でございます。
そして 最後の日に 一度 確かめる
⭕ **「まだ あなたにしか 届いていない物は ありますか」**の 一言。⇒ たいてい 一つ二つ 出てきます。
よくある 抜け
会社名だけ 書いてある
**代表番号に 掛けても 話は 通りません。**毎回 最初から 説明する形に なり、決めごとも 引き継がれません。
辞める日に 慌てて 集める
⚠️ 辞める本人に とっては もう 他人事でございます。丁寧に 引き継ぐ人も 居ますが、そうでない事も あります。
⇒ 平時に 揃えておく物であって、辞める日に 作る物では ありません。
その人だけに 届いている物を 数えていない
請求、更新の報せ、条件の変更。その人にしか 届いていない物が いくつあるかを、店の側は 知りません。
そして 相手の担当が 替わった事に 気づかない
⚠️ **こちらだけの話では ありません。**先方の担当が 替わっても 誰も 報せてくれない事が あります。年に 一度 こちらから 確かめます。
一覧を 作る 一時間
一度に 揃えようとすると 終わりません。一時間で できる形にします。
一 支払っている先を 並べる
⭕ **銀行の記録から 並べるのが いちばん 早うございます。**記憶から 書き出すと、必ず 二つ三つ 落ちます。
毎月 出ている先、年に 一度 出ている先。この二つで、取引先の 全部が 出ます。⇒ 思っていたより 多いのが 普通でございます。
二 それぞれに「誰が 話しているか」を 書く
名前だけで 結構です。**空欄の行が 出てきます。**その空欄が、誰も 把握していない先でございます。
⚠️ 空欄が いちばん 危うい所です。止まった時に 探す所すら 分かりません。
三 明日 その人が 居なくなったら 困るかで 印を 付ける
困る先だけ 移します。⇒ たいていの店で、全体の 三割ほどでございます。残りは 書いてあるだけで 足ります。
四 困る先から 順に 一つずつ
一日に 一件で 結構でございます。三割を 全部 移すのに 二週間あれば 足ります。
⇒ 一度に やろうとすると 一件も 終わりません。
移した後に 崩れる形
移しても、放っておくと 半年で 元へ 戻ります。戻る筋が 二つ あります。
急ぎの時に 個人へ 掛かる
⚠️ 深夜に 何か 起きた時、先方は 前に 話が 通じた人へ 掛けます。それが 一度 通ると、また そこへ 戻ります。
⇒ 移した後 しばらくは、個人へ 掛かってきた分を 受け先へ 回す手間が 要ります。三か月ほどで 落ち着きます。
新しい先が また 個人に 付く
新しく 取引が 始まる時、**また 最初の一本が 決めます。**移した先は 綺麗でも、新しい先が 同じ形で 増えます。
⇒ ⇒ 新しい先を 作った時に 一覧へ 一行 足すという所を 決めておきます。作った本人が 書くのが いちばん 早うございます。
年に 一度 見直す
⭕ 一覧を 作った後は、年に 一度 眺めるだけで 保てます。名前と 番号が 生きているかを 見ます。
⇒ 見直す刻を 決めていないと、二年目に 半分が 古くなります。
三つだけ 持ち帰るなら
1 止まるのは 契約ではなく 連絡が 通る道
2 移すのは 三つだけ ── 誰と話しているか / どこへ掛かるか / 何をなぜ決めたか
3 値の【なぜ】は 決めた本人が 居るうちにしか 聞き出せない
大きい先ほど 抜けている
小さい先は 覚えていられます。抜けているのは たいてい 大きい先でございます。
長く 続いている先ほど 危うい
十年 同じ相手だと、**書く要が 無いと 思われています。**担当も こちらも 替わっていないので、誰も 困ってこなかったからです。
⇒ そして 十年ぶんの 決めごとが **全部 声で 積み上がっています。**替わった時に 消える量が いちばん 多い先でございます。
金額が 大きい先ほど 決めが 多い
小さい先は 頼むだけですが、大きい先は **条件が 積み重なっています。**含む含まない、追加の扱い、遅れた時の扱い。
⇒ ⇒ 一件ずつは 覚えていられても、全部を 引き継ぐのは 無理でございます。
そして 上の人ほど 書かない
⚠️ 大きい先を 持っているのは たいてい 上の人で、**上の人ほど 自分で 書きません。**書く手間より 覚えている方が 早いからです。
⇒ その人が 抜けた時に いちばん 大きく 止まる、という形に なります。
記録が どこに あるべきか
相手の人の名と番号・こちらの受け先・決めた中身と日付・なぜ そうしたか ── この四つが 同じ場所に 並んでいれば、誰かが 辞めた日に 止まる物が ありません。
別々の場所に あると、契約は 生きているのに 動かせないという形に なります。そして その状態は、辞めた日に 一度だけ、全部 まとめて 現れます。
⇒ 精算の締めが 毎晩 30 分 延びる ── 延びている所は だいたい 決まっている