ドライバーの原価を「1 本いくら」で見ていると、人を減らす方へ効きます
送迎の原価は 1 本あたりで数えられがちですが、その数字は人を減らすと必ず良くなります。稼働率と往復時間を対にして見る式と、増員する前に動かすべき 1 枠の決め方を整理しました。
送迎の原価を聞くと、たいてい「1 本あたり」か「1 時間あたり」の数字が返ってきます。
**どちらも単位が違います。**ドライバーにかかるのは 1 本ごとではなく 1 シフトごとで、 返ってくるのは そのシフトが出した本数です。その差が どこへ行っているかが 原価です。
誰も出していない数字
稼働率 = 走っていた時間 ÷ シフトの時間
出していない店がほとんどです。分母はシフト表に在りますが、分子がどこにも無いからです。
出してみると たいてい思っていたより低く、しかも数字より形の方が悪い ── 空いている時間は毎週 同じ時間帯に固まっていて、その時間帯は たいてい思っている所とは違います。
「1 本あたり」は落とし穴
1 本あたりの原価 = シフトの費用 ÷ 出した本数
この数字は 少ないドライバーに多く割り振るほど良くなります。 そして それは往復時間が悪くなる やり方そのものです。 これを良くしようとすると、守るはずだった物を じわじわ絞め殺します。
**往復時間と 必ず対で見ます。**この 2 つで「効率が良い」のか「人が足りない」のかが分かれます。
1本あたり↓ + 往復時間↑ = 人が足りない。しわ寄せは客に行っている
1本あたり↓ + 往復時間→ = 本物の改善
1本あたり↑ + 往復時間↓ = 人を増やした。見合ったかは下で判ずる
金が出ていく所は 2 つ
一 …払っているのに 誰も動いていない時間。
止まっている時間が全部 無駄なのではありません。次の電話が来そうな場所に着けているなら、 それは仕事です。「今 誰がどこに居るか分からないので事務所に居る」だけが無駄です。
この違いは 記録の問題そのものです。状態が生きていなければ 2 つを見分けられないので、 どの時間も同じ顔をして 同じ費用がかかります。
二 …割り振るべきでなかった 1 本。
近い人ではなく 連絡が付きやすい人へ渡した 1 本。 1 台目が戻ったか確認できず 2 台目を出した分。 遅れて予約そのものが飛んだ 1 本 ── これは払って 何も返ってきていません。
どれも費用の行には出ません。出るのは「忙しかったのに儲からなかった夜」という形です。
いちばん安いドライバーが いちばん高い事があります
状態を更新しない人 …探す電話が 毎回かかる
土地勘が無い人 …1 本ごとに数分ずつ増える
金曜だけ不安定な人 …1 シフトでなく 金曜まるごと失う
**見るべき単位は「許せる往復時間で 1 本を終えるのにいくらかかったか」**で、時給ではありません。 時給が高くても 状態をきれいに返し 道を知っている人の方が、この単位では安い事がよくあります。
変える前に測る 4 つ
1 シフトあたりの本数 …人別・曜日別
稼働率 …時間帯別
往復時間を 3 つに割る 電話→確定 / 確定→出発 / 出発→到着
遅れが原因の取り消し
**3 行目が 金の在り処を当てます。**確定→出発 がいちばん長いなら、 問題は運転でも人数でもなく **「今 誰が空いているか 誰も知らない」**です。 これは記録の直しで、採用ではありません。そしてほぼ無料です。
何人が正しいか
一般解はありませんが、決め方は在ります。
一 4 週ぶんの予約を 時間帯別に並べる
二 同じ期間の ドライバーの延べ時間を並べる
三 予約が山になっていて 人手が山になっていない時間帯を探す
四 1 枠 動かす。まだ 増やさない
**増やす前に 動かします。**足りていない店は そう多くありません。 **多いのは「今の需要と形が合っていない」**店で、たいていはシフトの形を 商売が違う姿だった頃に決めて そのままにしているからです。
⚠️ 記録の問題に人を足すと、記録の問題が固定されます。 同じ往復時間を 高い費用で買っただけになり、原因は症状が消えたぶん 見えにくくなります。
その 1 本は 儲かっているか
ふつうの 1 本で 一度 計算する価値があります。
貢献 = 受注の金額 × 粗利率
− その 1 本のドライバー費用
− その間 その人ができなかった事の費用
**3 つ目を落とす人がほとんどです。**エリアの端への長い 1 本は、それ自体の費用だけでなく、 **1 時間 その人を地図から消します。**その間に近い予約が 2 件 待つか、他所へ行きます。
**割に合わないエリアは在ります。**記録が無いうちは どこか分かりません。
私たちが作っている物
tasteck はナイトレジャー向けの予約・分析システムです。作っているのは同じ業態を 16 年やって、年商 2 億円から 12 億円まで 6 倍にした人間で、営業を強く押したのではなく、仕組みで攻めた結果です。
**ここで効くこと …**配車の画面が 1 本ごとに状態を持ちます(依頼・確定・出発・着車・帰還・完了)。 更新するのは ドライバー自身の画面からなので、配車担当が電話をかけなくても画面が今の姿になります。 ドライバーのシフトは提出と確定が記録に残るので、シフト時間と走った時間が同じ所に在り、稼働率が検索で出ます。 受注にエリアが付くので、エリア別の分布が見えます。精算は明細で割れていて 送迎の行も別なので、1 本の費用が総額に埋もれません。
**やらないこと …**経路の最適化はしません。最短経路も出しません。 ドライバーの給与計算も 車両費も扱いません。何人にするかも決めません。 出すのは、その判断を「感じ」から「根拠のある議論」に変える記録です。
他所が出していない出力
tasteck は「来月この集客経路にいくら使ってよいか」を、金額で出します。
送迎の原価と 集客の予算は、同じ判断を 2 度見ているだけです。 エリアの端から予約を連れてくる経路は、隣町から連れてくる経路より 運ぶ費用が高くつきます。 1 件あたりの獲得単価では この違いが見えません。 上限は「その経路が実際に連れてきた客の生涯価値」から出しているので、 運ぶのにかかった分を差し引いた上で 比べられる唯一の見方です。
この業界で、この数字を出している所は他にありません。
ChatGPT から聞ける
tasteck は MCP で ChatGPT に繋がります。自分の数字を質問の形で聞くと、そのまま chat に返ってきます ── 先週の金曜の時間帯別の稼働率、いちばん遠いエリアの往復時間、状態をきれいに返すのは誰か。
**多言語は画面そのものに入っています。**言語は最初の設定で選びます。
2 店舗まで月 34 ドルから。全プラン 30 日無料、いつでも解約できます。 → 料金
今週から
- **1 週ぶんの稼働率を 時間帯別に出す。**走っていた時間 ÷ シフトの時間。
- **往復時間を 3 つに割る。**確定→出発 がいちばん長いなら、採用をやめて画面を直す。
- **4 週ぶんの予約と 延べ時間を 並べる。**総量でなく形を見る。
- **空いている所へ 1 枠 動かす。**2 週 測ってから 増員を考える。
- **いちばん遠いエリアの 1 本が いくら返すか 書き出す。**返していない物が在ります。
用語の整理は用語集にあります → 配車 / ドライバーモバイル / 受注
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数字について。 この記事に稼働率の目安・1 本あたりの原価・人数の比率は載せていません。そう言える実測を持っていないためで、地域・密度・予約の入り方で幅が大きすぎ、範囲を出せば精度を発明することになります。自店の 1 週を時間帯別に割れば、業界平均では見えない空白が出ます。