新規のお客様 一人に、いくらまで払えるか
獲得単価の天井は「一回の粗利」では決まりません。二回目が在るかで 3 倍変わります。回収までの月数を含めた天井の出し方と、資金繰りで先に詰まる所をまとめました。
新規のお客様が 一人。その方を 連れてくるのに いくらまで 払ってよいか。
**一回の粗利までは 出せる。**そう考えますと、たいてい 少なすぎます。
⚠️ **一回で 終わる方と、五回 来られる方では、払ってよい額が 五倍 違います。**天井は 一回の売上ではなく、その方が 最後まで 落とす額で決まります。
先に 結論
- 天井は 一回の粗利 × 来店回数 × 0.5
- 来店回数が 1 か 3 かで、天井は 3 倍 変わります
- ただし 回収までの月数を見ませんと、資金繰りで 先に 詰まります
- 客層ごとに 天井は 違います。一つの額で 括りません
- 天井を 超えている媒体は、人数が 多くても 損でございます
なぜ 一回分では 少なすぎるか
| 一回で考えると | 実際 |
|---|---|
| 「粗利 8,000 円まで」 | 三回 来られる方なら 24,000 円分の粗利 |
| 「それ以上は 赤字」 | 一回で 判じると 出せる媒体が ほぼ 無くなる |
| 「安全に 見ている」 | 競合に 全部 取られる |
⚠️ **一回分で 線を引きますと、ほとんどの 媒体が 合わなくなります。**そして その線は 安全ではなく、ただ 機会を 落としているだけでございます。
一 …天井の 式
天井 = 一回の粗利 × その客層の 来店回数 × 0.5
⚠️ 0.5 が 肝でございます。取れる粗利の 全部を 獲得に 使いますと 利が 残りません。半分までと 置きます。
当てはめ
一回の粗利 …8,000 円
来店回数 …平均 2.8 回
天井 = 8,000 × 2.8 × 0.5 = 11,200 円
⇒ 新規 一人に 1 万 1 千円までは 出してよいという形でございます。
もし 来店回数が 1.0 回(初回きり)なら
天井 = 8,000 × 1.0 × 0.5 = 4,000 円
⇒ 同じ粗利でも 天井は 2.8 倍 違います。
二 …来店回数を どこから 取るか
ここが 出ませんと 式が 使えません。
取り方 …半年前に 初めて来られた方を 名簿で 拾い、
その方々が 半年で 何回 来られたかを 数える
⚠️ **「常連の 来店回数」を 使ってはいけません。**常連は 戻ってきた方だけの集まりで、一回で終わった方が 入っておりません。
正しい母数
まずい …今月 来た方の 平均来店回数 ⇒ 常連が 効いて 高く出る
よい …半年前に 初めて来た方 全員の 半年間の回数
(一回で終わった方も 1 と 数える)
⇒ この差は 大きく、倍ほど 違うことがございます。
⇒ 関わる話 …常連が 一人 増えると いくらか
三 …回収までの 月数
天井の 額が 出ても、払えるとは 限りません。
天井 …11,200 円
初回の 粗利 …8,000 円
⇒ 初回で 3,200 円 足りません
⇒ ⇒ 二回目が 来るまで 手出しでございます
⚠️ 新規を 月 30 人 入れますと、手出しは 月 96,000 円でございます。 ⇒ 二回目が 来る 平均が 45 日後でしたら、一か月半分の 立て替えが 要ります。
資金繰りで 見る数字
月の新規 × (天井 − 初回の粗利) × 回収までの月数
= 立て替えが いちばん膨らむ額
30 人 × 3,200 円 × 1.5 か月 = 144,000 円
⇒ これが 用意できないなら、天井まで 出せません。
⚠️ 利は 出ているのに 資金が 回らない形は ここで起きます。伸びている店ほど 起きます。
四 …客層ごとに 天井は 違います
一つの額で 括りますと、どちらかを 誤ります。
客層 A …一回 12,000 円 / 来店 3.5 回 ⇒ 天井 21,000 円
客層 B …一回 6,000 円 / 来店 1.2 回 ⇒ 天井 3,600 円
⇒ 天井が 6 倍 違います。
⚠️ 全体の平均で 一つの額を 作りますと、
A の方を 取り逃がし(出し惜しみ)
B の方に 出しすぎる(赤字)
⇒ 両方を 同時に 誤ります。
分け方の 目安
コースの 価格帯 / 時間帯 / 媒体 / 初回の 使い方
⇒ 細かく 分ける要はございません。二つか 三つで 十分でございます。
五 …天井を 超えている媒体の 見分け
人数が 多いと 効いて見えますが、天井を超えていれば 多いほど 損でございます。
月額 30 万 / 新規 20 人 ⇒ 一人 15,000 円
天井 …11,200 円
⇒ 一人あたり 3,800 円の 赤字 × 20 人 = 月 76,000 円の 損
⚠️ 「新規が 20 人も 来ている」は 続ける理由になりません。
⇒ 切る順の 決め方は こちらに … 掲載を止める判断
六 …天井を 上げる 三つの手
出せる額を 増やしたい時、媒体を 探すより 先にできることがございます。
一 来店回数を 上げる(天井が そのまま 比例して 上がります)
二 一回の粗利を 上げる(同上)
三 回収までの月数を 縮める(資金繰りが 楽になります)
⚠️ **一が いちばん 効きます。**来店回数が 2.8 → 3.5 になれば、天井は 25% 上がります。 ⇒ 同じ媒体に 25% 多く 出せるということでございます。
二回目を 増やす いちばん安い手
初回の お帰りの時に、次の話を 一言 する
⇒ 費用は ゼロで、天井を 上げる手の中で いちばん 効きます。
⇒ 関わる話 …途中で止まったお客様
七 …天井を 決めた後に 書いておくこと
「新規 一人あたり 上限 11,200 円。
一回の粗利 8,000 円・来店 2.8 回・半分まで。
立て替えの 山は 月 144,000 円。
出どころ …4 月に 初めて来られた 62 名の 半年の実績。
決めた日 2026-09-22」
⚠️ **出どころと 日付を 必ず 入れます。**入れませんと、半年後に「この数字は 何だったか」が 分からなくなります。
控えておく数字
一 客層ごとの 一回の粗利
二 客層ごとの 来店回数(半年・初回きりの方を 含めて)
三 天井(一 × 二 × 0.5)
四 立て替えの 山(月の新規 × 差額 × 回収月数)
⚠️ 四を 出さずに 天井まで 出しますと、利が 出ているのに 資金が 止まります。
事務所に 貼る紙
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新規 一人に いくらまで
天井 = 一回の粗利 × 来店回数 × 0.5
1. 来店回数は「初回きりの方」も 入れて 数える
2. 客層は 二つか三つに 分ける
3. 立て替えの 山を 先に 出す
4. 出どころと 日付を 書く
人数が 多くても、天井を超えていれば 損。
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よくある ご意見
「一回分までが 安全では」
⚠️ 安全ではなく 出し惜しみでございます。二回目が 在る客層なら、その分は 取り逃がしでございます。
「来店回数なんて 出せません」
⇒ 半年前の 名簿を 拾うだけでございます。一度 出せば 一年は 使えます。
「常連は 十回 来られます」
⚠️ その十回で 天井を 作りますと 出しすぎになります。初回きりの方も 分母に 入れます。
「資金繰りまでは 見ていません」
⇒ ここで 詰まるのは 伸びている店でございます。伸びていない店は 詰まりません。
「客層で 分けるのが 面倒です」
⇒ 二つで 十分でございます。高い方と 低い方に 割るだけで、誤りの半分は 消えます。
今週 やること
一 半年前に 初めて来られた方を 名簿から 拾う
二 その方々の 半年の 来店回数を 数える(一回きりも 1 と 数える)
三 一回の粗利を 出す
四 天井を 出す(一 × 三 × 0.5)
五 立て替えの 山を 出し、用意できる額と 比べる
まとめ
- 天井 = 一回の粗利 × 来店回数 × 0.5
- 来店回数の 取り方で 倍ほど 変わります。初回きりの方を 入れます
- 回収までの月数を 見ませんと 資金繰りで 詰まります
- 客層ごとに 天井は 違い、一つの額で 括ると 両方 誤ります
- 天井を 超えた媒体は 人数が 多いほど 損
- 天井を 上げる いちばん安い手は 二回目を 増やすこと
**払ってよい額は、その方が 一回で いくら落とすかでは 決まりません。**最後まで 何回 来られるかで 決まります。