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使い方

その媒体に 月いくらまで出してよいか ── 上限の出し方

掲載料の高い安いは、他店と比べても決まりません。決まるのはその媒体から来た方が落とす額と、戻ってくる率です。電卓ひとつで出せる上限の式と、出した後に見る 3 つの数字をまとめました。

掲載料の見積もりが届きます。月 18 万円。

高いのか安いのか、見ただけでは分かりません。同業に聞いても「うちは出してる」「うちは切った」としか返ってきません。

⚠️ **他店の額は答えになりません。**決まるのは その媒体から来た方が いくら落とすか何割が戻ってくるかの二つだけでございます。

先に 結論

  • 上限は 一回の粗利 × 月の新規数 × 半年の来店回数から出ます
  • 他店の額や 業界の相場は 使えません
  • 出す前に決めるのは 上限ではなく 試す期間と 見る数字
  • いちばん効くのは「初回いくら」ではなく 二回目が在るか
  • 止める判断は 三か月、続ける判断は 一か月で足ります

なぜ 相場では 決まらないか

相場で考えると実際に効くもの
「月 18 万は高い」その媒体の方が 平均 いくら落とすか
「同業は出している」同業の 客単価と 戻る率
「去年より上がった」上がった分だけ 新規が 増えたか

⚠️ **同じ 18 万円が、隣の店では安く、お店では高いことがございます。**客単価と 戻る率が 違うからでございます。

一 …上限の 式

電卓ひとつで出ます。三つの数字だけでございます。

一 その媒体から 来た方の 一回あたりの 粗利
二 その媒体から 来る 月の 新規の 人数
三 その方々の 半年の 来店回数(初回を 含む・平均)
上限 = 一 × 二 × 三 × 0.5

⚠️ **最後の 0.5 が 肝でございます。**広告費に 全部 使ってしまえば 利は残りません。取れる粗利の半分までと置きます。

当てはめ

一回の粗利 …8,000 円
月の新規  …25 人
半年の 来店回数 …平均 2.8 回(初回 1 回 + 戻り 1.8 回)

上限 = 8,000 × 25 × 2.8 × 0.5 = 280,000 円

月 18 万は 上限の 中でございます。出してよい形でございます。

⚠️ ただし 来店回数 2.8 回が 実測でなければ、この式は 当てずっぽうでございます。次でそこを見ます。

二 …三つのうち 二つは たいてい 持っていない

正直な所を申し上げます。多くのお店が 持っているのは「月の新規の人数」だけでございます。

⭕ 持っている  …月に 何人 来たか
🔴 持っていない …その方が いくら 落としたか(媒体別)
🔴 持っていない …その方が 戻ってきたか(媒体別)

⚠️ **媒体別に 分けていないのが 因でございます。**全体の客単価と 全体の戻り率は 分かっても、その媒体から来た方だけの数字が出ません。

今日から 取れる形

受付の 控えに 一列 足す …「どちらで お知りになりましたか」
⇒ 三か月で 足ります。それ以上 待つ要はございません。

⇒ **聞き漏らした分は「不明」で構いません。**不明の割合が 三割を切れば 使える数字になります。

⇒ 関わる話 …一室あたり 掲載はいくらの値打ちか

三 …いちばん効くのは 二回目

三つの数字のうち、上限を いちばん大きく動かすのは 戻る率でございます。

来店 1.0 回(初回きり)…上限 = 8,000 × 25 × 1.0 × 0.5 = 100,000 円
来店 2.8 回      …上限 = 8,000 × 25 × 2.8 × 0.5 = 280,000 円

同じ媒体・同じ人数で、上限が 2.8 倍 変わります。

⚠️ ゆえに 媒体を 比べる時、初回の 人数だけで 比べてはいけません。

A 媒体 …月 40 人 来る。来店 1.3 回(初回 + 戻り 0.3)
B 媒体 …月 15 人 来る。来店 3.1 回(初回 + 戻り 2.1)
⇒ A の上限 …8,000 × 40 × 1.3 × 0.5 = 208,000 円
⇒ B の上限 …8,000 × 15 × 3.1 × 0.5 = 186,000 円
⇒ ⇒ 人数は 2.7 倍 違うのに、出してよい額は ほぼ 同じ

見分ける一問

その媒体から 来た方の うち、二回目が 在る方は 何割か。

⇒ これが 出れば、媒体の 値打ちは ほぼ 決まります。

⇒ 関わる話 …常連が 一人 増えると いくらか

四 …出す前に 決めておくこと

上限を出したら、次は 試す形を決めます。額ではございません。

一 試す期間 …三か月(短いと 戻りが 見えません)
二 見る数字 …新規の人数 / 媒体別の客単価 / 二回目の割合
三 止める線 …三か月で 上限の 半分に 届かなければ 止める

⚠️ **三を 先に 決めておかないと、止められなくなります。**出した後に 決めますと、使った額が 惜しくなって 続けてしまいます。

書いておく一文

「◯◯媒体 …月 18 万・12 月末まで。
 二回目の割合が 15% を切っていたら 止める。決めた日 9/22」

⇒ 紙一枚で 足ります。日付と 名前を 入れるのが 肝でございます。

五 …止める判断と 続ける判断は 期間が 違う

見落としやすい所でございます。

続ける判断 …一か月で 足ります(人数は すぐ出ます)
止める判断 …三か月 要ります(戻りが 見えるまで)

⚠️ 一か月で 止めますと、戻ってくる方を 見ずに 切ることになります。 ⇒ 初回の 人数が 少ない媒体ほど、この形で 誤って 切られます。

逆に すぐ 止めてよい形

三か月 待たずに 止めてよいのは 一つだけ
⇒ 来た方が 一人も いない(不明を 除いて 0 人)

⇒ これは 戻りを 待つ意味が ございません。

⚠️ ただし 0 人が 本物かは 確かめる要がございます。聞いていないだけの 0 人が いちばん多うございます。

⇒ 関わる話 …「0 件」には 二つの意味がある

六 …値上げを 言われた時

媒体から 値上げの話が 来ます。判断は 同じ式でございます。

上限が 28 万で いま 18 万 ⇒ 22 万への 値上げは まだ 中
上限が 20 万で いま 18 万 ⇒ 22 万は 超えます ⇒ 交渉するか 止める

⚠️ 上限を 出していないお店は、値上げに 答えられません。 ⇒ 「高くなったから 困る」としか 言えず、いくらまでなら 出せるかが 言えません。

交渉に 使える一文

「うちの 数字ですと 月 20 万までが 上限でございます。
 22 万でしたら、新規を 月 3 人 増やしていただく形でしたら 合います。」

⇒ **額ではなく 中身で 返せます。**これは 上限を 持っている店にしか 言えません。

七 …複数の媒体を 持っている時

一本ずつ 上限を 出します。合算しません。

まずい …広告費 全体で 月 50 万まで、と 決める
よい  …A は 20 万まで、B は 15 万まで、C は 8 万まで

⚠️ 合算しますと、効いていない媒体が 効いている媒体の 枠を 食います。 ⇒ 全体の額は 同じでも、中身が 入れ替わります。

並べる表

媒体 / 月額 / 新規 / 客単価 / 二回目の割合 / 上限 / 差

差の欄(上限 − 月額)が 大きい順に 並べますと、増やす先が 決まります。

控えておく数字

一 媒体別の 月の新規の 人数
二 媒体別の 一回あたりの 粗利
三 媒体別の 二回目の 割合
四 「不明」の 割合

⚠️ **四が 三割を 超えていますと、一から三が 信じられません。**まず ここを 下げます。

事務所に 貼る紙

────────────────────────
  媒体に いくらまで 出せるか

  上限 = 一回の粗利 × 月の新規 × 半年の来店回数 × 0.5

  出す前に 決める
  1. 試す期間(三か月)
  2. 見る数字(人数・客単価・二回目の割合)
  3. 止める線(数字で。日付と名前つきで)

  他店の額は 答えになりません。
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よくある ご意見

「うちは そこまで数字を 取っていません」

⇒ 受付の控えに 一列 足すだけでございます。三か月で 使える数字になります。

「媒体の 担当者が 数字を 出してくれます」

⚠️ 出るのは 媒体側で 見える数字(表示・クリック・問い合わせ)でございます。 いくら落としたか・戻ってきたかは お店にしか 分かりません。

「上限まで 出したら 利が 残りません」

⇒ 式の 0.5 が そこでございます。取れる粗利の 半分までに 抑えております。

「新規が 増えているので 効いています」

⚠️ 増えたのが その媒体からかは 別でございます。同じ月に 他のことも なさっているはずでございます。

「三か月も 待てません」

⇒ 続ける判断は 一か月で 出ます。三か月 要るのは 止める判断だけでございます。

今週 やること

一 受付の控えに「どちらでお知りになりましたか」を 一列 足す
二 いま出している 媒体を 並べ、月額を 書き出す
三 分かる範囲で 上限を 出す(分からない所は 仮で 構いません)
四 止める線を 紙に 書く。日付と 名前を 入れる
五 三か月後の 日を 手帳に 入れる

毎月 手で 出すか、画面で 見るか

ここまでの 計算は 電卓で 出ます。ただし 媒体が 三つ以上 在りますと、毎月 手で 出すのは 続きません。

手で 出す …三つの数字を 媒体ごとに 集め、式に 入れる。月 30 分ほど
画面で 見る …媒体別の 来店・客単価・戻りを 自動で 集め、上限を 額で 出す

⇒ tasteck の 分析には 媒体別の 最適広告予算の 列がございます。

⚠️ **ただし 置き方が 違いますので、上の式とは 別の数が 出ます。**先に お断りしておきます。

この記事 …一回の粗利 × 月の新規 × 半年の来店回数 × 0.5
画面   …一人あたりの粗利(女子給を引いた分)× (1 ÷ 離脱率)× 新規の人数 ÷ 月数

違う所は 三つでございます。

一 戻る回数の 出し方
  記事 …半年の 実際の 来店回数を 数える
  画面 …離脱率から 逆算する(1 ÷ 離脱率)
二 粗利の 取り方
  記事 …一回あたり
  画面 …一人あたり(女子給の割合を 引いた後)
三 半分に するかどうか
  記事 …0.5 を 掛ける(手堅い側へ 寄せております)
  画面 …掛けません(取れる分を そのまま 出します)

⇒ **画面の数の方が 大きく 出ます。**記事の式は 手堅い側、画面は 上限そのものでございます。 ⇒ ⇒ どちらが 正しいという話ではございません。画面の数を 見て、そこから 半分に 寄せる   という使い方でしたら、この記事の式と 同じ所へ 着きます。

まとめ

  • 上限 = 一回の粗利 × 月の新規 × 半年の来店回数 × 0.5
  • 他店の額や 相場は 使えません
  • いちばん 上限を動かすのは 二回目が 在るか
  • 出す前に 止める線を 数字で 決めます
  • 続ける判断は 一か月、止める判断は 三か月
  • 媒体ごとに 上限を 出し、合算しません

**高いか安いかは、見積もりを見ても 分かりません。**分かるのは お店の数字の側でございます。

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