顧客台帳に 何を残すか ── 残しすぎる店ほど 使われなくなります
項目を増やすと 入力されなくなり、入力されない台帳は 誰も見なくなります。必ず残す7つ、残さない方がよい物、誰に見せるか、辞めた人の扱い。設計の順番つき。
「せっかくだから、いろいろ 残せるようにしました」
項目を 増やすほど、入力されなくなります。 そして 入力されない台帳は、誰も 見なくなります。
台帳は 集める仕組みではなく、使われる仕組みとして 組む物です。
この頁では 一 必ず残す 7 つ/二 残さない方がよい物/三 誰に見せるか の順で、そのまま使える形に します。
まず結論(急ぎの方へ)
一 必ず残すのは 7 つ。最初から それ以上 作らない
二 自由に書ける欄は 1 つだけ。2 つ以上は 使い分けられません
三 入力に 30 秒を 超える形は 続きません
四 誰が 見られるかを 先に 決める(本人・現場・管理)
五 辞めた方が 書いた記録を どうするかを 先に 決める
⚠️ 三 が すべてを 決めます。 忙しい夜に 30 秒 以上かかる形は、忙しい夜から 落ちます。 ⇒ そして 忙しい夜こそ、いちばん 残したい事が 起きています。
一 必ず残す 7 つ
一 お名前(呼び名でよい)
二 連絡先(1 つ。突き合わせの鍵になります)
三 初回の日
四 前回の日
五 来店の回数
六 指名の履歴(誰を・どの種類で)
七 自由に書ける欄(1 つだけ)
⇒ 三・四・五 は 自動で 溜まる物です。手で 入れる必要は ありません。 ⇒ 手で 入れるのは 一・二・六・七 だけ。
1-1 なぜ 連絡先が 鍵なのか
同じ方が 二重に 登録されると
回数が 割れる ⇒ 常連が 新規に 見える
指名の履歴が 割れる ⇒ 本指名の判定が 狂う
⇒ 連絡先を 1 つに 決めて、そこで 突き合わせるのが いちばん 確実です。 ⚠️ 表記ゆれ(ハイフンの有無)で 別人になります。入れる形を 揃えてください。
1-2 自由に書ける欄は 1 つだけ
「特記事項」「好み」「注意」「メモ」…と 分けると
どこに 書けばよいか 迷う
⇒ 迷うと 書かれない
⇒ ⇒ 空欄が 増え、見る人が 見なくなる
⚠️ 分けるのは 使われるようになってからです。最初は 1 つ。
二 残さない方がよい物
2-1 使い道が 決まっていない項目
「職業」「年齢」「誕生日」…
⇒ 何に使うか 決まっていないなら 作らない
⚠️ 作ると 埋めようとする人が 出ます。 そして 埋まっていない欄が 並ぶと、台帳全体が 信用されなくなります。
2-2 主観の 評価
「良い客」「面倒」「地雷」
⇒ **書かないでください。**理由は 3 つです。
一 書いた人と 読む人で 意味が 違う
二 本人に 見られた時に 収拾がつかない
三 事実でないため、後から 検証できない
⇒ 代わりに 事実だけを 書きます。
悪い …「クレーマー」
良い …「8/12 会計の件で お申し出。返金 3,000 円(店長 判断)」
⚠️ 事実は 半年後も 使えます。評価は 半年後には 誰の物か 分かりません。
2-3 要らない 個人の事情
勤め先の詳細・家族の事情・住所の細かい所
⇒ **仕事に 使わない物は 持たない。**持てば 守る責任だけが 増えます。
⚠️ この頁は【何を 残すか】を 扱います。 その記録が どこに 在るか(店の記録・個人の携帯・誰かの控え・頭の中に 割れる形)は 別の頁に 分けております。
⇒ 顧客名簿は いま どこに 在るか ── 3 箇所に 割れているのが 普通です
三 誰に 見せるか
3-1 3 つに 分ける
| 見る人 | 見える物 | 理由 |
|---|---|---|
| キャスト本人 | 自分が 関わった記録 | 接客に 要ります |
| 現場(店長・受付) | 全部 | 判断に 要ります |
| 管理 | 全部 + 変更の履歴 | 誤りを 追えます |
⚠️ 全員に 全部 見せると、書きにくくなります。 ⇒ 書きにくい台帳は 空欄が 増えます。
3-2 本人が 書いた記録を 本人以外が 読むか
読める形にする …引き継ぎが できる
読めない形にする …正直に 書ける
⇒ どちらにも 理があります。決めて 伝えてください。 ⚠️ 決めずに 曖昧にするのが いちばん 悪いです。 「読まれていない前提で 書いた物が 読まれる」形が 起きます。
四 辞めた方の 記録
4-1 消さない
辞めた方が 書いた ゲストノートを 消すと
そのお客様の 履歴が 途切れる
⇒ 次の担当が 一から やり直す
⇒ 記録は お客様に 紐づく物です。書いた人が 辞めても 残します。
4-2 名前の 扱いを 決める
甲 …書いた人の名を 残す(誰に聞けばよいか 分かる)
乙 …名を 伏せる(辞めた方の 名が 残り続けない)
⇒ **甲を 勧めます。**ただし 辞めた方の 名が 画面に 出続ける事を 本人が どう思うかは、採用の時に 伝えておくのが 筋です。
五 入力を 続けさせる 3 つ
5-1 30 秒 以内
一 手で入れるのは 4 項目まで
二 選ぶ形にできる物は 選ぶ形に(打たせない)
三 後から でも 入れられる形に(その場で 完結を 強いない)
5-2 書いた物が 使われる所を 見せる
書いた事が 次の接客で 出てくる
⇒ 書く意味が 分かる ⇒ 書かれるようになる
⚠️ 書いた物が どこにも 出てこないと、3 週で 止まります。
5-3 空欄を 責めない
空欄が 多い = 書き手が 悪い、ではありません
⇒ 項目が 多いか、使われていないか の どちらかです
六 組む順番
一 使う場面を 1 つ 決める(例 …次の来店で 前回の話ができる)
二 その場面に 要る項目だけ 作る
三 3 週 使う
四 空欄の 多い項目を 消す
五 足りなかった物を 1 つ 足す
⚠️ 一 を 飛ばして 項目から 作ると、必ず 増えすぎます。 ⇒ 「あったら助かる」で 作った項目は、ほぼ 埋まりません。
七 見ておく 3 つ
一 自由に書ける欄の 記入率(直近 1 か月の来店に対して) ⇒ 5 割を 切ったら 形が 重すぎます
二 項目ごとの 空欄率 ⇒ ⚠️ 8 割 空欄の項目は 消す候補です
三 二重登録の 件数(連絡先で 突き合わせて) ⇒ 増えていたら 入れる形が 揃っていません
⇒ 二 を 毎月 見て 消すのが、台帳を 生かす いちばんの手入れです。
八 台帳と ノートの 分け方
自由に書ける欄は 1 つ、と 申しました。その 1 欄の 中身は 別の頁に 分けてございます。
| 問い | どちらの頁か |
|---|---|
| 何の項目を 持つか(7 つ・器の形) | この頁 |
| その 1 欄に 何を 書くか・書かないか | ゲストノートは 何を書けば 効くのか |
| 残した記録を どう 分けて 見るか | CPM分析とは |
| 離れた と 数える 線 | リピート率の測り方 |
⚠️ 器と 中身を 一緒に 決めようとすると、どちらも 決まりません。 ⇒ 先に 器(項目)を 決めて、中身は 使いながら 揃えてください。
九 台帳が 使われる 場面
残す物を 決める時は、使う場面から 逆に 引いてください。
一 お越しになった時 …前回 何が在ったか
二 お電話の時 …どなたか すぐ分かるか
三 数を見る時 …分けて 数えられるか
四 揉めた時 …経緯が 辿れるか
9-1 四 が いちばん 抜けます
揉めた時に 見たい物 …いつ 誰が 何を 決めたか
⇒ ⚠️ 普段は 使わないので、残す形になっていない事がほとんどでございます。 ⇒ ⇒ 受け方そのものは クレームの 受け方 に ございます。
9-2 使わない項目は 3 か月で 分かります
3 か月 一度も 見なかった項目
⇒ 外して構いません。⚠️ 埋まっていても、見られていない項目は 手間だけでございます。
十 どこから来られたかを 1 つ 残す
7 つの中で、後から 足せないのが これでございます。
経路(どこから来られたか)…後から 思い出せません
⇒ ⚠️ その場で 1 つ 選んでいただく形にしてください。 ⇒ ⇒ 経路の話は 予約は どの経路で 受けるか に ございます。
10-1 なぜ 後から 足せないのか
売上・回数 …記録から 出せます
経路 …その時 聞いていなければ 永久に 分かりません
⇒ ⚠️ 1 か月 抜けると、その 1 か月は 二度と 埋まりません。
十一 増やしたくなった時
台帳は **放っておくと 増えます。**日報と 同じ形でございます。
何か 起きる ⇒ 「項目を 足そう」 ⇒ 欄が 1 つ 増える ⇒ 繰り返す ⇒ 埋まらなくなる
11-1 足す時の 決め
1 つ 足すなら 1 つ 外す
⇒ ⚠️ 総数を 決めておくのが いちばん 効きます。 ⇒ 「増やさない」では 守れません。何と 引き換えかを 問う形にしてください。
11-2 足す前の 1 問
「この項目は、どの場面で 誰が 見ますか」
⇒ ⚠️ 答えられない項目は 足さないでください。 ⇒ ⇒ 答えられないまま 足した項目が、埋まらない欄になります。
十二 記録を 誰が 直せるか
書ける人 …多くてよい
直せる人 …限る
消せる人 …さらに 限る
⚠️ 三つを 同じにしている店が 多うございます。 ⇒ 誰でも 消せる形だと、消えた事に 誰も 気づきません。
12-1 直した跡を 残す
いつ / 誰が / 何を 直したか
⇒ ⚠️ 中身だけを 上書きすると、前の中身が 分からなくなります。 ⇒ ⇒ 揉めた時に いちばん 見たいのが 前の中身でございます。
十三 1 か月で 揃える 手順
第一週 …いま 在る項目を 数える(作らない。数えるだけ)
第二週 …3 か月 見ていない項目を 外す
第三週 …自由に書ける欄を 1 つに まとめる
第四週 …埋まっている割合を 項目ごとに 数える
⚠️ 第四週が 答えでございます。 埋まっていない項目は 要らない項目か 書きにくい項目の どちらかでございます。
よくある問い
Q. 7 つでは 少なくありませんか。 ⇒ 少のうございます。⚠️ ただし 必ず残す物が 7 つという事でございます。 使われるようになってから 足していただけます。
Q. 主観の評価を 残してはいけませんか。 ⇒ 残さない方が よろしうございます。 ⚠️ 次に 見る方が 先入観を お持ちになります。
Q. 辞めた方の記録は 消すべきでしょうか。 ⇒ 消さないでください。⚠️ ただし 名前の扱いは 決めておいてください。
Q. 埋まりません。 ⇒ 30 秒を 超えている見込みでございます。⇒ 項目を 減らしてください。 ⚠️ 責めても 埋まりません。形の話でございます。
Q. どこから 手を付ければ よろしいでしょうか。 ⇒ いま 在る項目を 数える事でございます。 15 を 超えていれば、そこが 埋まらない理由でございます。
記録が残る所に置く
台帳は 予約・来店・会計と 同じ所に 在って 初めて 使われます。
別の場所に 在ると、
接客の 前に 開かれない(開くのに 手間がかかる)
⇒ 書いた物が 使われない
⇒ ⇒ 書かれなくなる
⚑ 使われない台帳は、在っても 無いのと 同じです。
tasteck では ゲストノートが お客様の記録に 紐づき、 予約や 受注の画面から そのまま 開けます。 キャストの側からも 自分が 関わった分が 見え、管理側は 全体を 見られます。
⚠️ ただし ツールは 最後です。まず 使う場面を 1 つ 決めて、項目を 7 つに 絞ってください。 増やすのは いつでも できます。減らすのは、一度 増やすと ほぼ できません。
台帳は 集める仕組みではありません。忙しい夜に 30 秒で 書ける形だけが、半年後に 残ります。