忘れ物が 出た時 誰が持つか ── 決めていないと 誰も持たない
車内・卓上・化粧室。出た物の扱いを決めていないと、置き場も期限も連絡も その場の判断になる。決めておく 5 つ、貴重品を分ける形、そして決まったかどうかを測る 3 つの数。
送迎の車に 忘れ物が 出ました。
**どこへ置くか・いつまで置くか・誰が連絡するか。**どれも 決まっておりません。
先に 3 行
一 忘れ物は 珍しい事では ございません。毎週 出ます
二 決めていないと【気づいた人】が持つ形になり、⇒ 誰も持ちません
三 決めるのは 5 つだけ。置き場・記録・連絡・期間・渡す時の印
⇒ ⚠️ 五つ目を 落としておられる店が いちばん多うございます。
一行で申しますと
忘れ物で揉めるのは 物のせいではなく、誰が持つかを 決めていないからでございます。
「気づいた人が やる」は、誰の役でもないという意味でございます。 ⇒ 気づいた人は 毎回 違います。⇒ 毎回 違う扱いになります。
決まっていないと 起きる事
一 置き場が その日の担当の判断 ⇒ 翌日 誰も 場所を知らない
二 連絡する人が 決まっていない ⇒ 誰も しない
三 いつまで置くかが 無い ⇒ 半年 溜まる
四 出したかどうかの 記録が 無い ⇒ 二度 渡そうとする/渡していないのに 渡した事になる
⚠️ 四 が いちばん 危のうございます。 貴重品だと 無くしたのか 渡したのかが 分からなくなります。
4 つを 並べて 見る
| 決めていない所 | その場で起きる事 | 後で 効いてくる事 |
|---|---|---|
| 置き場 | 探す刻が かかる | 翌日の担当が 見つけられない |
| 連絡 | 誰も しない | お客様が 諦められる |
| 期間 | 何も 起きない | 半年で 溜まり 手が付かなくなる |
| 渡す時の印 | 何も 起きない | 渡したかどうかが 分からなくなる |
⇒ 右の列が 見えにくい所でございます。 ⚠️ 期間と 印は **その場では 困りません。**だから 決められないまま 残ります。
出る所は 3 つ
一 送迎の車内 …いちばん多い。しかも 気づくのが いちばん遅い
二 卓上・席まわり …片付けの手で 出る
三 化粧室 …誰が拾ったかが 残りにくい
三つで 性質が 違います
車内 ⇒ その車が 次にどこへ行くかで、物も動きます。 ⚠️ 拾った刻に 記録しないと、どの夜のどの車かが 追えなくなります。
卓上 ⇒ どの席かが 分かるので、いちばん 辿りやすうございます。 ⇒ 受注に 席と刻が 残っておりましたら、ほぼ 特定できます。
化粧室 ⇒ 誰の物かの手掛かりが いちばん薄うございます。 ⇒ ⚠️ ここだけは「拾った刻」しか 手掛かりが 残りません。
決めておく 5 つ
一 置き場を 1 つにする
⇒ 「とりあえず ここ」を 1 か所に。⚠️ 複数在ると 探せません。
良くない形 …事務所・受付・車の中 の 3 か所に散る
良い形 …1 か所へ 集める。車で出た分も その夜のうちに 移す
⚠️ 「車に置いたまま」が いちばん 消えます。 車は 人が変わり、掃除も入ります。⇒ その夜のうちに 移すを 決めてください。
二 記録に 4 つ 書く
いつ / どこで / 何が / 誰が 拾ったか
⚠️ 四つ目を 落とすと、中身の話になった時に 誰にも 訊けません。
「何が」の 書き方に 1 つ 決めが 要ります。
細かく書く …「黒い長財布・カード数点」⇒ 照合しやすいが 記録に中身が残る
粗く書く …「財布」⇒ 記録は軽いが 照合が 効かない
⇒ 粗い方で 記録し、細かい所は お客様に おっしゃっていただく形が 収まります。
三 連絡する人と 刻を 決める
⇒ その夜のうちか 翌営業日か。「気づいた人」は 誰もしない、という意味です。
決め方の例 …その夜の 責任者が、翌営業日の 開店前までに
⚠️ **役で 決めてください。**名前で決めると、その方が休まれた夜に 止まります。
四 置いておく期間を 決める
⇒ 期間が 無いと 溜まります。貴重品と それ以外で 分けても 構いません。
分ける例 …貴重品は 別扱い / それ以外は 一定期間
⚠️ 期間を 決めていない店では、捨てる判断を 誰も できません。 ⇒ 捨てられないので 溜まり、溜まるので 探せなくなります。
五 渡す時に 記録へ 印を残す
⇒ 誰に・いつ 渡したか。⚠️ ここを残さないと 四 の危うさが 残ります。
渡した日 / 渡した相手 / 渡した人
⇒ 三つとも 要ります。「渡した」だけでは、後で 誰にも 確かめられません。
貴重品は 別扱いにする
財布・鍵・携帯・身分証 …別の場所・別の記録・扱える人を限る
⚠️ 一緒の場所に置かないでください。 中身の話になった時、触れた人が多いほど 収まりません。
なぜ 分けるのか
それ以外 …無くなっても お詫びで 収まる事が 多うございます
貴重品 …無くなると【誰が触れたか】の話に なります
⇒ ですので 触れた人を 少なくしておくのが、いちばん効く守りでございます。
現金が 入っていた時
⚠️ 現金だけは その場で 数えないでください。 一人で数えると、数えた人しか 知らない数になります。 ⇒ 二人で 確かめ、二人の名を 記録に 残す形に なさってください。
法の側は こちらで 判じない
拾った物の扱いには 法の決まりが 在ります。 ⇒ どの期間で どこへ届けるかは、顧問の先生・所轄へ お確かめください。
⚠️ この頁で 申し上げているのは 店の中の手順だけでございます。 法の側の判断を 現場で なさらないでください。
連絡の仕方
一 何が 在るかを 具体で 言わない(「お忘れ物が 在ります」まで)
二 受け取りに来られた方に 中身を 言っていただく
⚠️ こちらから 中身を 言うと、確かめる手が 無くなります。 ⇒ 特に この業界では、別の方が 取りに来られる形も 在りえます。
そのまま 使える形
「お忘れ物を お預かりしております」 「恐れ入ります、どのような物か お聞かせいただけますか」 「お確かめできましたので、◯◯までに お越しくださいませ」
⚠️ **二つ目が 要ります。**これを 飛ばすと 一つ目の意味が 消えます。
連絡そのものに 配慮が 要ります
この業界では、連絡が届く事自体が ご迷惑になる場合が ございます。
どの手段で 連絡してよいか
留守番へ 何を残してよいか
⇒ ⚠️ お客様ごとに 違います。 顧客の記録に 連絡の可否が 残っておりましたら、そちらに 従ってください。
出てこない時
一 記録に 無い ⇒「こちらでは お預かりしておりません」と はっきり伝える
二 曖昧にしない ⇒「たぶん 無い」は いちばん 揉めます
⚠️ 記録が 在るからこそ、無いと 言い切れます。
⇒ 逆に申しますと、記録が無い店は 言い切れません。 言い切れないので 曖昧になり、⇒ 曖昧が いちばん 揉めます。
探す時の順
一 記録を 引く(拾っていれば 在ります)
二 記録に無ければ その夜の車と席を 引く
三 それでも無ければ 拾われていない
⚠️ 二 が 効くのは 受注に 車と刻が 残っている店だけでございます。
期限が来た物の 扱い
一 期限を 決めておく
二 期限が来たら どうするかも 決めておく
三 処分した記録も 残す
⚠️ 三 を 落とすと、後で「まだ在るはず」と言われた時に 答えられません。
⇒ 処分の記録は **1 行で 足ります。**いつ・何を・誰が。
数えておく 3 つ
一 預かった数と 返した数(月)
数え方 …返した数 ÷ 預かった数
⇒ 低いままなら **連絡が できておりません。**物の問題では ございません。
二 期限を 過ぎた物の数
⇒ 期間の決めが 効いているかの答えでございます。 ⚠️ ここが 増え続けているなら、期限が 決まっていても 誰も動いておりません。
三 記録に 無いのに 問い合わせが来た数
⚠️ 多いなら 拾った時に 書けていません。
数え方 …記録に無い問い合わせ ÷ 問い合わせの総数
3 つの見方
一 が低く 三 も高い …拾った刻に 書けておりません(元は 記録)
一 が低く 三 は低い …書けてはいるが 連絡が 出ておりません
二 だけ 高い …決めは 在るが 誰も 手を付けておりません
⇒ どこが 詰まっているかで、直す所が 変わります。 ⚠️ 3 つを まとめて 1 つの数にすると、これが 見えなくなります。
決める手順(30 分)
一 5 つを 書き出す(5 分)
二 それぞれ 1 行で 決める(15 分)
三 貴重品の線を どこに引くか 決める(5 分)
四 誰の役かを 決める(5 分)
⚠️ **四 を 名前で 決めないでください。**役で 決めてください。
決めた後に すること
決めた 5 行を 置き場の所に 置く
新しく入られた方に その 5 行を 渡す
⇒ 渡していない決めは、決めた人の中にしか 在りません。
よく在る 誤り 4 つ
⛔ 一 置き場を 増やす ⇒ 「車用」「事務所用」と 分けると、探す所が 2 つに なります。
⛔ 二 記録を 細かくしすぎる ⇒ 書くのに 刻がかかると、**忙しい夜に 書かれません。**4 つで 足ります。
⛔ 三 連絡を 気づいた人に任せる ⇒ 気づいた人は 毎回 違い、⇒ 毎回 違う扱いになります。
⛔ 四 渡した記録を 残さない ⇒ その場では 何も起きません。起きるのは 後でございます。
拾った刻に 書く
決めが 効かなくなる所は、だいたい 1 か所でございます。
拾う ⇒ そのまま 置き場へ 置く ⇒ 後で 書こうとする ⇒ 書けない
⚠️ 「後で」は 来ません。 忙しい夜に 拾った物ほど、後が いちばん 遠うございます。
なぜ 後では 書けないのか
一 誰が拾ったかを 本人しか 知らない
二 どの車・どの席かを 本人しか 知らない
三 本人が 帰られている
⇒ 三つとも 本人に 依っております。 ⇒ ⇒ 本人が居る刻に 書かないと、書ける人が 居なくなります。
書く刻を 決める
拾った その場で 書く(30 秒)
⚠️ 30 秒で 書ける形にしておくのが 条件でございます。 書くのに 3 分かかる形にすると、忙しい夜に 飛ばされます。
記録の形
4 つだけで 足ります。多くすると 書かれません。
| 項目 | 例 | なぜ 要るか |
|---|---|---|
| いつ | 8/29 の 2 時ごろ | 期限を 数える起点 |
| どこで | 3 号車の 後部 | 探す所が 決まる |
| 何が | 財布 | 粗くて 構いません |
| 誰が拾ったか | ◯◯ | 中身の話に なった時 訊ける |
⚠️ 「何が」を 細かく書きすぎないでください。 細かく書くと、照合の手掛かりを こちらが 先に 出してしまいます。
5 つ目を 足すなら
渡した日 / 渡した相手 / 渡した人
⇒ これは 拾った時ではなく 渡す時に 足す欄でございます。 ⚠️ **同じ記録の 続きに 足してください。**別の所に書くと、後で 突き合わせられません。
役を 決める
「気づいた人」は 誰でもない、と 申しました。では 誰か。
| 場面 | 誰の役か |
|---|---|
| 拾って 書く | 見つけた本人(その場で) |
| 置き場へ 移す | その夜の 責任者 |
| 連絡する | その夜の 責任者(翌営業日の開店前までに) |
| 貴重品を 扱う | 限られた方だけ |
| 期限が来た分を 片づける | 月に 一度 誰かが |
⚠️ いちばん下が 抜けます。 月に一度の役は 決めていないと 誰も 手を付けません。
役を 名前で 決めない
名前で決める …その方が 休まれた夜に 止まります
役で決める …誰が 入っても 動きます
⇒ ⚠️ 名前で決めた形は、決めていないのと ほとんど 同じでございます。
車の掃除が 入る前に
送迎の車は、こちらが 気づく前に 別の手が 入ります。
次の運行 / 洗車 / 別の担当
⇒ その夜のうちに 移すが 効くのは このためでございます。
⚠️ 「明日 見ておきます」で 消えた物は、消えた事にも 気づけません。 記録が 無いので、元々 在ったのかどうかが 分かりません。
車の側で 決めておく 1 行
1 回の送りが終わるたびに 後部を 一度 見る
⇒ ⚠️ これを 誰の役にするかまで 決めてください。 配車の順の決め方と 同じ形でございます ── 配車の順を どう決めるか
置き場の 条件
1 か所に 決めるだけでなく、そこが どういう場所かも 効きます。
一 鍵が かかる(貴重品を 分けるなら なおさら)
二 誰が 開けてよいかが 決まっている
三 記録が すぐ 隣に 在る
⚠️ 三 が いちばん 落ちます。 物と 記録が 離れていると、片方だけ 更新されます。
溢れた時
入り切らない ⇒ 別の所へ 置く ⇒ 置き場が 2 か所になる
⇒ ⚠️ 溢れているのは 場所ではなく 期限でございます。 期限が 効いていれば、溢れません。⇒ 場所を 増やす前に 期限を 見てください。
お客様から 先に お申し出があった時
こちらが 気づく前に、お客様から お問い合わせを 頂く形が いちばん多うございます。
一 記録を 引く
二 在れば お預かりしている旨だけ お伝えする
三 無ければ その夜の 車と席から 探す
四 それでも無ければ はっきり お伝えする
四 の 言い方
「お調べいたしましたが、こちらでは お預かりしておりませんでした」
⚠️ 「たぶん」を 入れないでください。 曖昧にすると、お客様は もう一度 お問い合わせになります。 ⇒ 二度目は 一度目より 難しくなります。
記録が 在るから 言い切れる
記録が 在る …「お預かりしておりません」と 言えます
記録が 無い …「分かりません」しか 言えません
⇒ ⚠️ 言い切れるかどうかは、拾った刻に 書いたかどうかで 決まっております。
期限の 決め方
一 それ以外 …一定の期間
二 貴重品 …別の扱い(法の側の決まりが 在ります)
期間を どう選ぶか
過去に 取りに来られるまでに かかった 最長の日数 + 余裕
⇒ 記録が 在れば 実際の日数から 出せます。 ⚠️ 記録が 無ければ 決められません。⇒ まず 記録でございます。
期限が来た分の 片づけ
一 いつ / 何を / 誰が を 1 行 残す
二 貴重品は 別(法の側へ)
⚠️ 一 を 落とすと、後で「まだ在るはず」と言われた時に 答えられません。
よくある問い
Q. 拾った物は すぐ 届け出るべきでしょうか。 ⇒ 届け出の期間や 届け先は 法の側の決まりでございます。 顧問の先生・所轄へ お確かめください。この頁は 店の中の手順だけでございます。
Q. 中身を 確かめてよいのでしょうか。 ⇒ 確かめる必要が 出る場面は 在りますが、一人で なさらないでください。 二人で 確かめ、二人の名を 記録に 残す形でございます。
Q. 連絡が つかない時は。 ⇒ 連絡した記録を 残してください。 つかなかった事も 記録でございます。⇒ 後で「連絡が無かった」と言われた時に 効きます。
Q. 置き場を 分けたい場合は。 ⇒ 貴重品と それ以外の 2 つまでに なさってください。 3 つ以上になると、探す所が 決まらなくなります。
Q. どこから 手を付ければ よろしいでしょうか。 ⇒ 拾った刻に 書くでございます。 これが 無いと、後ろの 4 つは どれも 効きません。
記録が残る所に置く
上の三つの数は、受注・配車・顧客が 同じ所に 並んでいないと 出せません。
その場の覚えだと、どの車・どの席かも 残りません。 ⇒ 「たぶん あの夜です」で 終わり、探す所が 決まりません。
隣の話と 繋がっております
忘れ物の連絡は 引き継ぎの一種でございます。 ⇒ 夜のうちに 伝わらなければ、翌日の担当は 知りません。 伝わらない形については 店内の連絡が 伝わらない に まとめております。
送迎の車で 出た分は、車と担当の連絡が 途切れると 追えなくなります。 ⇒ 送迎の連絡が 途切れる を 併せて ご覧ください。
お客様ごとの 連絡の可否は、顧客の記録の側に 残っている必要がございます。 ⇒ 顧客台帳に 何を残すか
同じ「決めていない」形は 会計の最後にも 出ます。 ⇒ 領収書で 揉める
お申し出になった時の 受け方は クレームの 受け方 に 書いております。
夜のうちに 伝わらない事の 別の形は 休みの連絡が 前日に来る にも ございます。
tasteck では 受注に 車と刻が 残るので、その夜から たどれます。
⚠️ ただし ツールは 最後でございます。先に 置き場を 1 つに 決めてください。 置き場が 2 つ在るうちは、どこに記録しても 探せません。
忘れ物で 揉めるのは 物のせいではありません。誰が持つかを 決めていないからでございます。