精算が合わないのは、「回収」と「精算」を1つの表で見ているからです
ナイトレジャーの精算は、お客様から入る回収と、キャストへ出る支払いの2本立て。混ぜると数が合いません。受注1件を分解する12項目、カード手数料と厚生費の扱い、支払通知書まで、実際の画面の項目そのままで解説します。
「精算が合わない」という相談は、たいてい計算ミスではありません。2 つの別々の話を、1 つの表で見ているだけです。
回収 …お客様から お店に 入る金
精算 …お店から キャストに 出る金
**この 2 つは、金額も、締める日も、遅れ方も違います。**カード払いのお客様の入金は数日後。キャストへの支払いは当日か翌日。同じ表に並べれば、合わないのが正常です。
別々に持つべき理由
タステックの精算画面は、この 2 つを別の絞り込みとして持っています。
回収の側 …回収済み / 未回収
精算の側 …精算済み / 未精算
「回収済みだが未精算」も「未回収だが精算済み」も、どちらも普通に起こります。
**後者が要注意です。**キャストには払ったが、お客様からはまだ取れていない。この状態の合計額が、お店が立て替えている金額そのものです。
**1 つの表で見ていると、この金額が出ません。**そして出ないまま増えていきます。
受注 1 件を分解すると
売上は 1 つの数字ではありません。実際の内訳はこうです。
コース料 / 延長 / 指名 / オプション / コスプレ / 送迎料 /
交通費 / 割引・イベント / 厚生費 / その他
そして受注 1 件から 3 つの数字が出ます。
| 数字 | 中身 |
|---|---|
| 全体売上 | お客様が払う総額 |
| キャスト報酬 | そのうちキャストへ渡る分 |
| 店舗売上 | 残り |
**この 3 つが項目ごとに違う配分を持ちます。**コース料は折半でも、送迎料は全額店舗、指名料は全額キャスト ── といった具合に。だから「全体売上 × 何割」では出ません。
**項目を分けずに 1 本の金額で運用している店は、ここで必ず揉めます。**キャストは自分の取り分の根拠が見えず、お店は説明のたびに電卓を叩くことになります。
見落とされる 2 項目
カード手数料
カード払いには手数料がかかります。問題は「誰が負担するか」ではなく、「それがどこで引かれているか」です。
タステックの精算画面には次の 4 つが並びます。
カード支払金額 / カード手数料 / 精算金額 / 未精算金額
**手数料を売上から引く前に配分するか、引いた後に配分するかで、キャストの取り分が変わります。**どちらでも構いませんが、決めて、書いて、毎回同じにする必要があります。
**現金とカードで実質の取り分が違う店は、たいていここを決めていません。**そしてキャストは気づきます。
厚生費
寮費・送迎費・衣装費・罰金 ── 呼び方は店によって違いますが、キャストの報酬から差し引かれる項目です。
ここが不透明な店は、キャストが辞めます。
**逆に言えば、明細に出ているだけで信頼になります。**差し引くこと自体が問題なのではなく、いくら引かれたか分からないことが問題です。
支払通知書
**精算画面から PDF が出ます。**中に入るのは:
企業名 / 期間 / 源氏名 / 作業明細(受注ごとの内訳)/
合計 / キャストの方へのメッセージ
この 1 つが、キャスト側の「いくらもらえるか分からない」を丸ごと消します。
そしてもう 1 つ ── **キャストが確定申告をするとき、この明細が必要です。**個人事業主として申告する以上、収入の記録は本人の責任ですが、明細を出せる店とそうでない店では、キャストにとっての働きやすさが違います。
(キャスト側の経費・按分の話は キャバ嬢・ホステスの確定申告 — 経費になるもの 12 項目 にまとめています。)
実 IN・OUT を登録するかどうか
精算画面には実 IN・OUT 済と実 IN・OUT 未登録という絞り込みがあります。
**予定の時間と、実際に入った時間・出た時間は違います。**延長が入れば伸び、早上がりがあれば縮みます。
**実時間を登録しないまま精算すると、予定の時間で計算されます。**延長分の売上が乗らない、あるいは乗りすぎる。そして両方とも、後から気づいたときには支払い済みです。
**「実 IN・OUT 未登録」で絞って 0 件になってから締める。**これだけで、精算後の訂正がほとんど無くなります。
締める前に見る 4 つ
一 実 IN・OUT 未登録 …0 件か
二 未回収金額 …立て替えている額。増え続けていないか
三 カード手数料 …配分の前か後か、決めた通りか
四 厚生費 …明細に出ているか
この 4 つが通れば、精算後の揉め事はほぼ消えます。
一が 0 でない日は、締めても 数が 動きます。 未登録が 後から 入ると、締めた後の 数が 変わります。 ⇒ 0 にしてから 締める。0 に できない日は、その件数を 控えておく事でございます。
二の「増え続けていないか」は、額より 向きを 見ます。 毎月 少しずつ 増えているなら、戻る仕組みが どこかで 止まっております。 ⇒ 一度 増えた立替は、意識して 戻さない限り 戻りません。
三は【決めた通りか】を 見ます。前か 後かは どちらでも 構いませんが、 月によって 変わると 手取りが 変わります。 ⇒ 変わった月は 必ず 声が 上がりますので、変える時は 先に お伝えします。
四の「明細に 出ているか」は、引かれた側から 見えるかでございます。 こちらの記録に 在っても、明細に 出ていなければ 説明が 要ります。 ⇒ 説明が 要る物は、毎月 同じ回数 訊かれます。
会計へ渡す
精算 CSV が出ます。会計ソフトへ渡す形です。
インボイスの扱いも項目として分かれています ── 回収金額はインボイス込みで表示され、そのうえで未回収金額が別に出ます。
**ここを分けずに 1 本の売上で会計へ渡すと、税理士との往復が発生します。**そして往復のたびに、締めが遅れます。
往復が起きる所は、たいてい決まっています。 **「この数字は何が入っていますか」**という一問です。 渡す時に、含めた物と含めなかった物を書き添えておけば、この一問は起きません。
⚠️ 会計の側で扱いをどうするか(勘定科目・税区分・計上の時期)は、 顧問の税理士の先生がお決めになる所です。こちらで決める話ではありません。 ⇒ こちらの仕事は、先生が判じられる材料を揃えて渡すことです。 ⇒ ⇒ 材料が足りないと、先生の側で仮に置いて進むことになり、 後から直す形になります。
渡す形は毎月同じにします。 先月と項目が違うと、先生の側は毎回読み直すことになります。 ⇒ 項目を増やしたい時は、増やした月に一言添える。それだけで往復が減ります。
タステックの話
タステックはナイトレジャー向けの予約・顧客管理システムです。作ったのは、この業界で 16 年 店舗を運営し、年商 2 億から 12 億へ伸ばした側です。他社はどこも IT 会社が作っています。
**この記事に出した項目は、例として考えた項目ではありません。**タステックの精算画面に実際に並んでいる項目です ── 回収済み/未回収/精算済み/未精算、カード支払金額・カード手数料・精算金額・未精算金額、コース料・延長・指名・オプション・コスプレ・送迎料・交通費・割引イベント・厚生費・その他、支払通知書、精算 CSV。
**そして精算は独立した画面ではありません。**受注・配車・キャストシフトと同じ台帳の上に乗っています。受注を入れた時点で精算の材料が揃うので、月末に集め直す作業がありません。
- 店舗別・キャスト別・キャスト区分別で絞れます
- 日別でも期間でも見られます(期間は 31 日以内)
- 支払通知書は画面から PDF で出ます
- 精算 CSV で会計ソフトへ渡せます
他社が出していない数字
精算は出ていく金の話です。もう半分は、入ってくる金をどこから作るか。
媒体ごとに、来月いくらまで広告費を出してよいかを「金額」で出します。
グラフではなく金額です。そしてこの記事と直に繋がります。
**受注の内訳に「媒体」が項目として入っています。**だから媒体ごとに、全体売上ではなく店舗売上ベースで価値が出せます。キャスト報酬と厚生費を引いた後の数字で広告費の上限が決まるので、机上の数字になりません。
ナイトレジャーの分野で、この金額を出力する製品は他にありません。
ChatGPT から聞けます
MCP で ChatGPT につながります。「今月の未回収はいくら?」「先月のキャスト報酬の合計は?」「未精算が残っているキャストは?」── 会話で聞いて会話で返ってきます。
**ナイトレジャーWEB の実測で、この実装は業界初です。**同じ手順でどこからでも叩けます。
ほかに受注・配車・キャストシフト・ドライバーシフト・CTI連携・顧客分析・会計分析。多言語も実装済みです。
2店舗まで月額 5,000円(約 $34)から。全プラン 30日間 無料、いつでも解約できます。 → 料金
今月やること
- **回収と精算を別の表にする。**同じ表で見ている限り、合いません。
- **「未回収だが精算済み」の合計を出す。**それが立て替えている額です。
- **カード手数料を配分の前に引くか後に引くか、決めて書く。**曖昧なままにしない。
- **厚生費を明細に出す。**引くこと自体より、見えないことが問題です。
- **締める前に「実 IN・OUT 未登録」を 0 件にする。**訂正がほぼ消えます。
用語の整理は用語集にあります → 精算 / 受注 / オプション / 媒体
広告の上限額の計算は、登録不要でサイトに置いてあります → 広告予算の計算(英語頁)。どこにも送信されません。
数字について。 この記事に業界平均の配分率・手数料率・厚生費の相場は載せていません。そう言える実測を持っていないためで、業態・地域・雇用の形で幅が大きすぎ、範囲を出せば精度を発明することになります。**載せたのは項目の並びだけで、これは平均ではなく当社製品の画面に実際に在る項目です。**配分率は自店で決める数字です。
3 つの 刻を 混ぜない
一 売れた刻 …受注が 立った日
二 頂いた刻 …お金が 入った日
三 お渡しした刻 …キャスト・ドライバーへ 払った日
⚠️ 三つとも 別の日でございます。 ⇒ ⇒ 1 つの表で 見ると、どの数を 見ているか 分からなくなります ⇒ 月末の締めに 2 週間かかる
混ざると 起きる 3 つ
一 売上が 月をまたいで 動きます
二 未収が 見えません(頂いた刻で 数えているため)
三 払いの 遅れが 分かりません
⇒ ⚠️ **二 が いちばん 高くつきます。**見えない未収は 追えません ⇒ ツケの回収
現金と そうでない分
現金 …その場で 入ります
カード …数日〜1 か月 後に 入ります
ツケ …いつ 入るか 分かりません
⚠️ 同じ「売れた」でも、入る刻が 全く 違います。 ⇒ ⇒ 手元の お金で 判じると、カードの多い月に 苦しく 見えます
分けて 持つ 1 欄
受け取り方(現金・カード・ツケ・前金)
⇒ ⚠️ これが 無いと、いつ 入るかが 読めません。
引かれる分を 落とさない
一 決済の 手数料
二 送りの 費用
三 罰金・立替
⚠️ 三 を 記録していない店が 多うございます。 ⇒ ⇒ 手取りだけを 残すと、後で 元の額が 出せません ⇒ 日払いを やめられない店
日払いが 混ぜてしまう所
その日に 払う …売れた刻と お渡しした刻が 同じ日になります
後で 払う …別の日として 残ります
⚠️ 同じ日に なると、分けて 数える理由が 見えなくなります。 ⇒ ⇒ ですが お金の出入りは 別でございます。売れていない分も 払っております
「売れていない分も 払っている」というのは、カードの分でございます。 お客様が カードで お支払いになった日と、こちらへ 入る日は 違います。 その間に 日払いを すれば、まだ 入っていない金を 先に 出しております。 ⇒ これが 立替でございます。日払いを 続ける限り、常に 一定額 立て替えております。
⚠️ 額が 一定なら 困りません。増えていく時が 困ります。 カードの割合が 増えた月・入金の間が 延びた月に、静かに 増えます。 ⇒ 月に 一度、立替の額を 前の月と 並べます。額でなく 差を 見ます。
日払いを やめる話では ございません。 ⇒ 続けるなら【いくら 立て替えているか】を 知っておく、という事でございます。 ⇒ ⇒ 知らずに 続けると、資金が 苦しくなった時に 何が 効いているのかが 分かりません。
締める前に 突き合わせる 3 つ
一 受注の 合計と 頂いた合計の 差(= 未収)
二 お渡しした合計と 計算した合計の 差
三 引かれた分の 合計
⚠️ 一 が 出せない店が ほとんどでございます。 ⇒ ⇒ 出せないと、未収が 在る事にも 気づけません ⇒ 精算の締めが 伸びる
会計へ 渡す時の 形
一 いつの 分か(期間)
二 何を 含めたか(取消・下書き・前金)
三 引かれた分を 別に 出す
⚠️ 二 を 添えていないと、会計の側で 別の数になります。 ⇒ ⇒ 毎月 突き合わせに 手が かかります
一の「期間」で いちばん 揉めるのは、日付を 何で 切るかでございます。 受注の日で 切るのか、金が 動いた日で 切るのか。 ⇒ どちらでも 構いませんが、毎月 同じ方で 切る事でございます。 ⇒ ⇒ 月によって 変わると、前の月と 比べられなくなります。
二の「何を 含めたか」は、含めなかった物も 書く事でございます。 取消・下書き・前金 ── 入っていない事が 分かっていれば、 会計の側は それを 足して 突き合わせられます。 ⇒ 書いていないと、入っているのか 抜けているのかが 分かりません。 ⇒ ⇒ そこで 往復が 1 回 起きます。
三の「引かれた分を 別に」は、手数料と 立替を 混ぜないという事でございます。 どちらも 引かれておりますが、性質が 違います。 ⇒ 手数料は 戻りませんが、立替は 戻る物でございます。 ⇒ ⇒ 一つの数に すると、戻る物が 消えた事に 気づけません。
⚠️ この 3 つは 毎月 同じ形で 出す事でございます。 形が 変わると、前の月と 比べる所から やり直しに なります。
揃える 順(1 か月)
第一週 …受け取り方の 1 欄を 足す(現金・カード・ツケ・前金)
第二週 …引かれた分を 3 つに 分けて 記録する
第三週 …受注の合計と 頂いた合計の 差を 出す(= 未収)
第四週 …会計へ 渡す形を 決める(期間・含めた物・引かれた分)
⚠️ 締めを 速くする所から 始めないでください。 3 つの刻が 混ざっていると、速くしても 合いません
よくある問い
Q. 1 つの表で 見てはいけませんか。 ⇒ ⚠️ **どの数を 見ているか 分からなくなります。**3 つの刻は 別でございます。
Q. 未収が 見えません。 ⇒ ⚠️ 頂いた刻で 数えておられませんか。受注の合計との差が 未収でございます。
Q. カードの月が 苦しく 見えます。 ⇒ ⚠️ 受け取り方の 1 欄を 足してください。入る刻が 読めます。
Q. 会計と 数が 合いません。 ⇒ ⚠️ 何を 含めたかを 添えておられますか。取消・下書き・前金でございます。
Q. 何から 手を付ければ よろしいでしょうか。 ⇒ 受け取り方の 1 欄でございます。ここから 入る刻が 読めます。